【50代夫婦の平均貯蓄額】50代半ばで子育てがひと段落。「貯金」を本格化したいけどみんないくら貯めてる?
貯金に回せるお金は、収入だけでなく年代やライフステージによって異なります。タイミングによっては、住宅の購入や子どもの教育費など多くのお金が必要となり、思うように貯金できないこともあるでしょう。 まずは将来いくら必要なのかを把握して、計画的に貯金することが大切です。そこで今回は50代の平均貯蓄額を見ながら、老後にどれくらいのお金が必要なのかを解説します。
50代の二人以上世帯における平均貯蓄額
まずは、50代の夫婦(二人以上世帯)がどれくらい貯蓄しているのかを見てみましょう。 金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」では、50代の二人以上世帯における平均貯蓄額は1253万円とのことです。 中央値は350万円であり、平均値とは903万円の差が生じています。平均値は貯蓄の多い世帯の金額の影響を大きく受けているため、中央値を参考にするといいでしょう。 なかには全く貯蓄していない世帯(金融資産非保有)が24.4%いることから、貯蓄に対する意識は家庭によって違いが出るといえます。
老後に必要な生活費
次に、老後に必要なお金について見てみましょう。総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、65歳以上の夫婦無職世帯における平均支出は表1の通りです。 表1
※総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要」を基に筆者作成 上記の平均値をみると、支出としては月に26万8508円かかることが分かります。65歳になると原則年金を受け取ることができ、平均で月22万418円の社会保険給付(年金を含む)が支給されているようです。 なお、支出から年金分を差し引くと、4万8090円足りません。この不足分を貯蓄で賄う必要があるといえるでしょう。 夫婦で65歳~90歳まで生きた場合、上記の不足金額を基に算出すると25年間で1442万7000円の貯蓄が必要になります。あくまで平均値での計算ですが、病気やけが、住宅の修繕費など万が一のときを考えて上記よりも余裕ある資金を持っておくと安心です。 将来受け取れる年金や毎月の支出によっても、必要なお金は変わってきます。もし十分な貯蓄がない場合には、定年退職後も働いて収入を確保する必要があるでしょう。