驚異の成功率93%!大谷翔平 走力も無双で「日本人初40本塁打40盗塁へ」
6月2日(日本時間)、満員のドジャー・スタジアム。ドジャースの大谷翔平(29)は3回裏、四球を選んで出塁すると、続くフレディ・フリーマン(34)の打席の初球、ロッキーズの右腕キャル・クワントリル(29)のモーションを盗んですかさずスタート。二塁へ優雅に滑り込み、メジャー通算100個目となる盗塁を成功させた――。 【独占入手!】すごい…!大谷の妻・真美子さん「コートを離れたプライベート写真」入手! 「81.3%」。19年間に及ぶメジャー生活で509盗塁を積み上げた日本球界史上最高のリードオフマン、イチロー(50)の通算盗塁成功率だ。これは500盗塁以上を記録したメジャーリーガーの中で歴代4位の数字であり、同1位のティム・レインズ(64)は84.7%。歴史に名を残す韋駄天たちでさえ、成功率が9割を超えるシーズンは稀(まれ)である。 ところが今季、大谷は盗塁を15回試み、失敗はたったの1回。その成功率はなんと、約93%に上る(数字は6月4日時点)。なぜ大谷は、ここまで高確率でベースを陥れることができるのだろうか? まず考えられる理由は、″走者有利″のルール改正だ。 「メジャーでは昨季から『ピッチクロック』が導入され、走者がいる場合は20秒以内に投球しなければならなくなりました。他にも、『牽制は3度目までにアウトにできなければボークになる』『ベースを縦横約7.6㎝拡大する』など、大幅にルールが改定されました。そして、今季はピッチクロックの時間がさらに2秒短くなり、18秒となった。投球間隔は一定となり、ランナーは走りやすくなる」(スポーツ紙記者) それでも、大谷の成功率はレジェンドたちより約10ポイント高い。元メジャーリーガーの藪恵壹氏は、「所属したチームも良かった」と分析する。 「今季、大谷は打者に専念しているため、ケガのリスクをあまり心配せずに走れる。また、一塁ベースコーチのクレイトン・マッカロー(44)の存在も大きい。彼は指導経験が豊富な″分析屋″として知られている。毎試合、投手の牽制の形や、クイックの秒数、クセなどを綿密に話し合っていると思います。今季は、″完全に盗んだ″スタートを切っている場面が増えたからです。また、後ろを打つフリーマンは走者を気にしながら抑えられるような打者ではないため、当然、大谷へのマークがおろそかになります」 脚力そのものも、確実にアップしている。キャンプではマッカローコーチと二人三脚で「走り方や体の姿勢」を改善。今季の塁間の最速タイムは3.83秒と過去最高を記録し、リーグ全体で14位タイ、チーム1位をマークしている。 「脚の速さに加え、ピッチャー心理をよく理解していることも、相手からすれば脅威でしょう。投手でもある大谷は、相手バッテリーが『この状況ならこの球を投げる』とか、『今は打者に意識が行っている』といったことが手に取るようにわかり、リスクの低いタイミングでスチールを狙えるのです。約60試合を戦い、本塁打、盗塁ともに14ですから、日本人初の40-40達成の期待が高まります」(同前) 勝負すれば長打、歩かせれば盗塁。今年の大谷は、誰にも止められない。 『FRIDAY』2024年6月21日号より
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