Aave v3がアプトスのテストネットに展開、初の非EVMチェーン対応
アーベv3がAptos上のテストネットに展開
分散型金融(DeFi)レンディングプラットフォーム「アーベv3(Aave v3)」が、レイヤー1(L1)ブロックチェーン「アプトス(Aptos)」上のテストネットに展開された。「アーベ」開発元のアーベラボ(Aave Labs)が1月8日発表した。 今回の展開は、アーベプロトコルにとって初の非EVM(Ethereum Virtual Machine:イーサリアム仮想マシン)互換チェーンへの展開となるとのこと。 「アーベ」はEVM互換のプラットフォームだが、「アプトス」は、スマートコントラクト言語「Move」を採用しているため、EVM互換チェーンではない。そのため、今回「アーベ」のコードベースを「Move」言語で完全に書き直したとのこと。ちなみに「Move」は、メタ(旧:フェイスブック)が2019年に「リブラ(Libra)」として発足したステーブルコインプロジェクト「ディエム(Diem)」のチームが開発した言語である。 また今回のテストネット展開では、ブロックチェーンデータプロバイダー「チェーンリンク(Chainlink)」との協力のもと、「アプトス」における「アーベv3」の製品対応価格フィードが提供されており、セキュリティ面での強化が図られているとのこと。製品対応価格フィードとは、特定の製品の価格情報をリアルタイムで提供するデータフィードのことだ。 なおテストネットの段階を経た後は、「アプトス」上での「アーベv3」のメインネット展開が行われるとのこと。そして、その過程でセキュリティ監査を含む様々な検証が行われる予定だという。具体的には、ブロックチェーンセキュリティ監査機関のセルトラ(Certora)、スピアビット(SpearBit)、オッターセック(OtterSec)による監査が計画されており、監査完了後にはセキュリティコンテストも実施されるとのこと。 現在「アーベv3」では、イーサリアム(Ethereum)、ベース(Base)、アービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、ファントム(Fantom)、ハーモニー(Harmony)、オプティミズム(Optimism)、ポリゴン(Polygon)、メティス(Metis)、ノーシス(Gnosis)に展開されている。 ちなみに、今年の第1四半期から第2四半期のうちに、「アーベ」の新バージョンプロトコル「アーベプロトコルV4(Aave Protocol V4)」がリリースされる予定だ。
一本寿和(幻冬舎 あたらしい経済)