基地局出力アップの瞬間をこの目で確認、KDDIのSub6エリアが関東で2.8倍に拡大 - KDDIが5G(Sub6)エリアの拡大と通信品質向上についての説明会を開催
それが、コントロールセンターと中継をつないで出力向上を行うと、電波強度は-85~-90dBmと、-100dBmを超えるようになります。その状態で通信速度を計測すると、ダウンロードが307Mbps、アップロードが11.7Mbpsとなり、見事に速度向上が果たされました。
デモンストレーションの様子
■2030年まではミリ波不要? 今後の5G整備ではインフラシェアや仮想化も活用 KDDIはこれまで、5G導入期としてインフラ投資を積極的に行ってきました。5Gの投資はピークを越えて巡航フェーズに入り、整備した基地局の品質向上や高度化、キャパシティ・スループットの向上などに注力していく考えです。 今後のインフラ整備の方針としては、2030年までは「ミリ波がなければキャパシティが不足する」という状況にはならないという認識に基づき、当面はSub6の拡充を行い、その後にミリ波の環境を整えるという順番になります。ミリ波の普及にあたってはインフラだけでなく端末側の対応、価格低廉化が必要になるため、メーカーとともに業界を挙げて取り組んでいきたいといいます。 インフラ整備にあたっては、ソフトバンクとのインフラシェアによる効率化、仮想化へのシフトなども活用し、コスト低減を図りたいといいます。同社は4G基地局整備にあたり、10年をかけて20万局強を設置しましたが、5Gにおいても同等以上に整備すると語っていました。
大塚洋介