鶴見辰吾「小学生で宝塚に憧れ、おばの勧めで芸能界へ。〈金八〉仲間の絆は今も健在。アイドル扱いに〈やめよう〉と思った日も」
◆夫婦円満の秘訣、我が家のバイブル「祝婚歌」 今年で還暦ということで、健康にはものすごく気をつけています。ちょっとでも不具合を感じたら「何か大きい病気なんじゃないか!?」と病院に行き、「いや、全然大丈夫ですよ」と言われて安心して帰ってくるという。(笑) 食生活ではバランス良く食べることをベースに、最近はなるべく塩分控えめになるよう奥さんに頼んでいます。ロケ弁は味が濃いものが多いので、どうしても塩分過多になっちゃうんですよね。 でもそれを奥さんに言ったら、「だってあなたが『味が濃いと美味しい』って言うじゃない」と怒られました(笑)。本当に、濃い味つけを美味しいと感じるのをどうにかしないといけないですね。 僕は結婚が遅めだったので、今年ようやく結婚20周年を迎えます。夫婦仲はいいほうだと思います。 座右の銘にしているのは、吉野弘さんの「祝婚歌」。僕の披露宴の時に、俳優の先輩の寺田農さんが朗読してくださったのですが、この名優が読む「祝婚歌」がものすごく胸に響きました。 「二人が睦まじくいるためには愚かでいるほうがいい 立派過ぎないほうがいい 完璧なんて不自然なことだとうそぶいているほうがいい」といった具合に、夫婦円満の秘訣を歌っている詩なんです。言ってみれば我が家のバイブルですね。
◆『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』に出演 この度、ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』に出演します。この舞台は2017年の初演の時に拝見していまして、僕自身はもちろん、妻も大好きな作品です。それだけに「今回ビリーのお父さん役でと話が来てるんですけど」と言われた時は、二つ返事で「ぜひやらせてください!」とお返事しました。 「演出家がイギリスの方で、オーディションがあります」と言われた時も「なるほど、なるほど」と。自分の腕試しとしてもいいし、チャレンジさせてくださいと、昨年3月に芝居と歌と、僕自身は踊らないんですが踊りのレッスンがコレオグラファー(振り付け担当の方)の前でありました。 ドキドキするという体験を久しぶりにして、ビリーの心境を少し理解できた気がしましたし、好きなだけでなく自分で手繰り寄せた役どころでもあるので、今からすごく楽しみにしています。 とりわけ宝塚好きな僕としては、今回共演者に宝塚出身の安蘭けいさんがいらっしゃるので、本当に自分の夢が叶ったよう(笑)。そう考えると、ビリーという少年はかつての自分であるような気もします。
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