トルコ製の小型ノンステe-JESTが日本の道を走るための装備や機器を搭載して完全デビュー!!
■乗務員やなにより乗客のことを考慮した進化は結構スゴイ
試乗した前回のe-JESTでは、パワー始動の際にカードキーが使用されていた。 これは珍しい仕様だったため、単純に喜んで(?)レポートしていたが、やはり営業運行となるとドライバーには仕事。慣れた方式の方が間違いない、という判断からキー式に改められた。内燃機車を含むほかのバスと共通の方式とすることで"違和感"を無くす効果を得られた。 さらに車内安全確認用のミラーも面積が大きくなり、運転席の右脇には音声案内装置の"送りボタン"や車内放送用のコントローラを配置、こちらもほかのバスと共通の感覚で操作できるようになっていた。 客席では、シートがガラッと変わっていた点が最大のポイントだ。これまでのいかにも輸入車らしいプラスチック的なシートから、クッション入りモケットに改められ、シートが並ぶ床の形状も乗客の足が安定しやすいように配慮された。 バリアフリースペースにある2脚の跳ね上げシートは、座面を下ろした際にロックされる構造を持ち、安定した座り心地のものとされた。握り棒の色もイエローからオレンジに、側窓はチルトダウン式からスライド式に、ソフトベルトの吊り革も装備され、乗客目線の仕上がりも万全となった。 なお、バリアフリースペースの車椅子固定方式も改められ、床に内蔵された固定ピンにリール式の固定ハーネスユニットをセットすることで、簡単な操作でガッチリと固定できるようになっていた。 またこのe-JESTの導入に際しては、補助金として環境省から1722万円、小売価格の40%相当が、さらに東京都ほか一部都県では同20%相当が上乗せされることになったので、導入のハードルはググっと低くなったといえる。