リーダーこそ「自分にやさしく」...食生活の人間関係への影響、休み上手の4法則を知る
不健康な食事は同僚との人間関係を悪くする
新田さんは、もちろん食事が健康に直結することを知っていました。 しかし、店舗回りで移動が多く、どうしても外食が多くなりがちで、食生活がいいとは決して言えません。 食生活が悪いと、体調を崩しやすくなるだけではありません。同僚との人間関係も悪くなるリスクがあります。食事と人間関係は、いったいどうつながるのでしょうか。 ある大学で、162人の職員に調査をしたところ、職場で不健康な食事をしている職員は、避けられていることがわかりました。いつもジャンクフードなど、不摂生な食事をとっている職員は、だらしないと思われていたのです。 私たちは、だらしない人と一緒に仕事をしたくないと、本能的に思います。そして、そのだらしなさのシグナルが食習慣だったというわけです。 逆に、健康的な食事をとっている職員は、自分を律する力があると思われ、多くの同僚がその職員に協力的だったのです。 もし、みなさんが周りのメンバーが自分に協力的でない、と嘆いていたとすると、その原因は食生活にあるのかもしれません。 とくに、リーダーの一挙手一投足は、メンバーに細かく観察されています。リーダーの食習慣は、一般の社員より、とくに注目されていることでしょう。
不健康な食事は翌日のパフォーマンスを低下させる
では、仕事の時間外での食事は、どうでしょうか。メンバーや同僚が見ていないから、職場の人間関係に影響を及ぼさないと思うかもしれません。 これが違うのです。仕事の時間外の食事も、職場の人間関係に影響を及ぼす証拠が出てきています。 ある研究によれば、仕事のあとに不健康な食事をとると、翌日、自分の殻に閉じこもりがちになっていることがわかりました。不健康な食事の悪影響は、翌日、すぐに職場で現れていたのです。 仕事のあとの不健康な食事とは、次の4つが代表例です。 ①仕事のあとに、ジャンクフードを食べすぎた。 ②仕事のあとに不健康なお菓子を食べすぎた。 ③仕事のあとに食べすぎ、そして飲みすぎた。 ④夜、寝る前にお菓子を食べた。 どれも、やってしまいそうな食生活ですよね。こうした不健康な食事をとってしまうと、その翌朝、お腹の調子がよくないなどの、身体症状として現れやすいのです。 ここまでは、そうだろうな、と思いますが、ダメージはそれだけではなかったのです。「あー、食べすぎたぁ。あんなに食べなければよかった」と、罪悪感も覚えてしまうのです。 不健康な食事をとると、体だけでなく、心のダメージをくらうという、文字通りダブルパンチを受けてしまうのです。 その結果、その日のパフォーマンスは低下。さらには、周りのメンバーをサポートすることも減り、自分の殻にひきこもりがちになっていました。こうした行動は、リーダーとして致命的です。 新田さんは何を食べるかが、すぐ翌日の仕事のパフォーマンスに直結することを知り、規律ある食生活をしようと、気持ちを新たにしました。少なくとも、不健康なスナックやファーストフードは封印することにしました。