【なでしこジャパン】『ポスト澤穂希』19歳・MF谷川萌々子、五輪メンバー選出に池田監督「しっかりと武器を持っている」
日本サッカー協会は14日、東京都内で記者会見を開き、パリ五輪に臨む女子日本代表「なでしこジャパン」のメンバー18人を発表した。3度目の出場となるDF熊谷紗希(ローマ)、MF長谷川唯(マンチェスター・シティー)、2023年W杯得点王のMF宮沢ひなた(マンチェスター・ユナイテッド)ら主力陣に加え、19歳のMF谷川萌々子(ローセンゴード)、18歳のDF古賀塔子(フェイエノールト)の新鋭コンビを抜てき。スター候補の若きエネルギーを充塡(じゅうてん)し、なでしこが悲願の金メダルを目指す。 五輪に出場した10歳代の女子選手は、1996年アトランタ大会に当時17歳でメンバー入りした澤穂希ら4人しかいない。1大会2人は史上初となる。昨夏のW杯メンバーが15人を占める中、谷川と古賀の若き新戦力が割って入り、池田太監督(53)は「年齢に関係なく、しっかりと武器を持っている選手と判断した」と選考理由を明らかにした。 愛知県出身の谷川はボランチが主戦場で、両足から放たれる高精度のパスと得点力が持ち味。中・高時代はJFAアカデミー福島に在籍し、高校2年時に出場したU―17女子W杯(インド)で4得点を挙げた。昨秋のアジア大会(杭州)では5得点を挙げ、チームを2連覇に導いた。高校3年だった昨年11月のブラジル戦でなでしこデビューを飾った逸材で、「ポスト澤穂希」と期待されるニュースター候補だ。 今年1月にドイツの名門バイエルン・ミュンヘンと契約後、スウェーデンのローセンゴードへ期限付き移籍すると、公式戦13試合出場、13得点の活躍。スピードと技術、パワーに加え、圧巻のシュート力は欧州でも一線級と評価は高く、18歳の古賀とともにパリ五輪で一気にブレークする可能性さえ秘めている。 中2日が続くタフな日程を、W杯より5人少ない18人で乗り切ることが求められる。「目の前の1試合1試合をしっかりと戦い、その先にある金メダルを目指したい」と池田監督。W杯では練習生だった谷川、古賀の2人が、なでしこ躍進のカギを握っている。
中日スポーツ