好きな人に嫌われたくない一心で努力家に…その一途さが健気で「尊い」「うらやましい」と俺の中で話題に【作者に聞く】
父親からの期待に応えられず見捨てられた過去を持つ少女が、許嫁(いいなずけ)からの期待を裏切らないよう努力をし続ける姿を描いた長田雛形(@gatagatadosukoi)さんの漫画「彼は私に期待しすぎている」。pixivで公開され大きな反響を集めた本作について、今回作者の長田雛形さんに話を聞いた。 【漫画】本編を読む ■「なぜ今主人公が苦しいのかが伝わるように、意識して制作しました」 本作を描いたきっかけについて、長田さんは「お嬢様とお坊ちゃまというキャラクターと許嫁という設定が、幼少の頃からとても好きだったので描きました。今思えば、私自体が当時さまざまなプレッシャーと戦いながら漫画を描いていたので、そのあたりも滲み出てしまったようにも思えます…」と告白。桜子の感じるプレッシャーは、自身の経験も多分に反映されているようだ。 プロットを立てる段階で意識したことを尋ねると、「こちらは当時お世話になっていた編集者の方と賞を目指して描いた作品なのですが、その編集者の方に『人の心は簡単には動かない』と教わりました。キャラクターの心もそうなのですが、読者の方の心も物語に納得できないと簡単には動きません。ですので、主人公の過去などをしっかり描くことで『なぜ、今主人公が苦しいのか。伝わるように、わかってもらえるように』を意識して制作しました」と明かしてくれた。 SNS上では、本作の読者から「#式場を立てよう」「#御祝儀は?」といった祝福タグも飛び交っていたが、「こんなに読者の方から反応を頂けたのは初めてなので、本当にありがたく思っております。お祝いタグも楽しくうれしいのですが、とくに主人公のお父さんに対する厳しいご意見が非常に多く…。 私は嫌われるキャラクターを意図して描いたのは今回が初めてだったのですが、嫌われるキャラクターを登場させるときは、ちゃんと嫌われる覚悟がいるのだな…と、とても勉強になりました(笑)。これからも、ガンガンコメントやタグをつけて頂けると幸いです」と、反響が大いに励みとなっている様子。 最後に、「この度は、私の漫画を読んで頂き、誠にありがとうございます。読んで頂けるだけでもうれしいのですが、そこから更にいろいろ思って頂けたり、感情を動かして頂けると、本当に描いてよかったなーと思います。新作を描いたらpixivに公開しますので、読んで頂けると大変うれしいです。そして何かしら思われたら、またコメントなどで教えてください!」と、読者へメッセージを寄せた。 取材協力:長田雛形(@gatagatadosukoi)