スカイマーク、25年3月期最終益42億円予想
スカイマーク(SKY/BC、9204)の2024年3月期通期決算は、純利益が前期(23年3月期)比47.7%減の29億9700万円だった。増収増益になったものの、繰延税金資産の減少などで法人税等調整額が生じて最終利益は前期を下回った。進行中の2025年3月期通期の業績予想では、最終益は40.1%増の42億円を見込む。 2024年3月期の通期実績は、売上高にあたる事業収益が22.9%増の1040億7500万円、営業利益が35.2%増の46億6800万円、経常利益が2.0倍の74億6300万円と増収増益だった。事業収益はコロナの影響が年度を通じてなかった2018年度(19年3月期)を超え、過去最高を更新した。 営業費用は22.4%増の994億600万円。このうち、事業費は23.3%増の933億7700万円だった。燃油費の上昇や運航便数の回復、円安や整備部品の値上がりに加え、エンジン整備のタイミングが集中したことなどが費用増につながった。 円安で費用増となったものの、為替差益が24億9000万円生じたことで経常益を押し上げた。一方、エンジン整備による引当金の取り崩しや、収益計画見直しによる繰延税金資産減少の影響など、想定以上に法人税等調整額が発生したことで、純利益は前期を下回った。 ロードファクター(座席利用率)は8.4ポイント上昇し82.7%と、コロナ前と同水準まで戻した。 年間配当は1株29円となる見通しで、当初の21円より8円増配、前期比では24円の増配。業績予想からの上振れ分を同社の計算式に基づいて算出し、配当性向35%程度を基準とした。 2025年3月期通期の業績予想は、事業収益が2024年3月期比7.8%増の1122億円、営業利益が25.0%減の35億円、経常利益が51.8%減の36億円、純利益が40.1%増の42億円となる見通し。
Tadayuki YOSHIKAWA