「若者のすべて」と「366日」 何度も生まれ変わり、愛され続けるJ-POPの2大名曲
時代と世代を超えて、歌い継がれているJ-POPの名曲と言えば、中島みゆきの「糸」を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。中島みゆき=フォーク・ニューミュージックとイメージされがちだが、この曲がリリースされたのは1992年。すでに、J-POPという言葉も誕生していた。 【画像】毎年夏の終わりにはラジオから…フジファブリックの「若者のすべて」 ドラマやCMでも何度も使われた「糸」は、2004年に、Mr.Childrenの櫻井和寿とプロデューサーの小林武史が結成したBank Bandによってカバーされ、再注目を集める。その後も多くのカバーバージョンが誕生し、実に100組以上のアーティストにカバーされているJ-POP名曲中の名曲だ。JUJUのバージョン、菅田将暉×石崎ひゅーいのバージョンなど、それぞれ好きな「糸」があるのではないだろうか。 今回は、そんな中島みゆき「糸」のように、何度もカバーやリアレンジで生まれ変わり、愛され続けているJ-POPの中から、今年の前半、特に注目を集めた2大名曲をご紹介しよう。 まずは、フジファブリックの「若者のすべて」。毎年夏の終わりに必ずラジオから流れてくる、誰もが認める名曲だ。原曲がリリースされたのは2007年。作詞作曲を手掛けたのは、今は亡きボーカルの志村正彦。ライブでは現ギター・ボーカルの山内総一郎が歌い続けており、ロックファンのみならず、多くの音楽ファンから本当に愛され続けている1曲だ。高校の音楽の教科書に掲載されたほか、志村の地元・山梨県富士吉田市では、志村の誕生日前後の期間、夕方流れるチャイムがこの曲に変更されている。 この曲も多くのアーティストがカバーしており、前述したBank Bandバージョンはあまりにも有名。他にも、槇原敬之や柴咲コウ、意外なところでは、麒麟・川島明もカバーバージョンを発表しているので、是非チェックしてみて欲しい。 また、「若者のすべて」と題したライブイベントも開催されている。今年は七夕に、日比谷野外音楽堂にて、the shes gone、Chevon、This is LAST、トンボコープといった今とても勢いがあり、今後のブレイクが期待される若手バンドが6組集結して行われた。 そして、この曲は今年、Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』の主題歌に起用されて再び注目を集めることに。歌っているのは、suis from ヨルシカ。プロデューサーは、かつてフジファブリックのプロデュースを務めたこともある亀田誠治だ。映画のエンディングで流れるこの曲は、エモーショナルなsuisの歌声も相まって、新たな輝きを放っている。是非映画と一緒に味わって欲しい1曲である。