これから部屋を借りたい、家を買いたいと思っている人が「ゴミ集積場」を見るべき深い理由、清掃員を12年続けて間違いないといえる持論
■ごみ清掃員が考える「物件の選び方」 これから部屋を借りたいと考えていたり、家を買いたいと思っていたりする人に、ごみ清掃員の視点からアドバイスしたいのは、「引っ越しをするなら、その地域のごみ集積所を見てほしい」というか、「絶対に見てから決めたほうがいい」ということです。 最近は、インターネット上で内見しただけで、物件を決める人もいるみたいだけど、実際に足を運んだほうが絶対にいい。 その理由は、部屋の中だけじゃなくて、周辺環境のことがわかるから。
部屋の中はネットで見られるけど、周辺環境は実際に行ってみないとわからない。 ごみ集積所なんてとくにそう。 「見に行く時間がない」という人がいるのもわかる。でも、せめてペットボトル回収の日だけでも行ってみてほしい。 ラベルとキャップを外さないで出されていたり、中身が入ったままで適当に出されていたりする集積所がある地域はおすすめしない。これはごみをいいかげんに出す人が多いってことだし、地域での管理もおろそかになっているということだからです。
■ペットボトルの捨て方がなぜ大事? 僕はペットボトルの扱い方は、可燃ごみの出し方にも反映すると思っている。 ペットボトルをきちんと分別している人が、いきなり可燃ごみだけを適当に出すことはないと思う。 逆に、ペットボトルの中身が入ったまま、しかもそこにたばこの吸い殻なんか入れて捨てる人は、可燃ごみもなんでもおかまいなしに捨てる。なんならビンや缶まで入れて捨ててくる。 捨てたほうはバレないと思って捨てているのかもしれないけど、ちょっとベテランの清掃員になれば簡単に見破ることができるからね! ごみ袋を持ち上げたときの感触と音が違うから! 絶対にビンや缶を可燃ごみで捨てないでね!
ごみの回収のときビンや缶が混ざっている可燃ごみの袋があると、ごみ清掃員は袋を開けて、そのビンや缶を取り出してその場に置いていく。 先に書いたように、ごみが置かれたままになっていると、それを見た人がそこにごみを捨ててもいいんだと勘違いして、新たなごみをポイ捨てしていく。ひとつルールが破られると、ほかのルールも破られていく。 また、ごみ集積所以外には、家の近くの自動販売機横のリサイクルボックスを見てほしい。自販機横のリサイクルボックスの状態でも、その地域に住んでいる人がどんな人なのかだいたい想像がつく。