精密と情緒を表現した、フェンディ クチュールのフューチャリズム。
ちょうど3年前に初めてパリでオートクチュールのコレクションを発表して以来、キム・ジョーンズにとって7シーズン目となるフェンディ クチュール。今シーズンも、旧証券取引所ブロニアール宮の会場には、ゼンデイヤ、アデル・エグザルホプロス、リース・ウィザースプーン、韓国のソン・ヘギョ、日本からはTWICEのミナなどのセレブリティがフロントロウに顔をそろえた。 【写真】話題をさらったのはゼンデイヤの前髪! ソン・ヘギョらブランドアンバサダーも続々来場
床も壁もシルバー一色のメタリックな空間に現れたファーストルックは、ベアショルダーの黒いシンプルなシースドレス。シルバーに輝くクロコダイルのパンプスとダイアモンドをあしらったミニバゲットがアクセントとなっている。
「カール・ラガーフェルドが抱いていたフェンディのフューチャリズムにインスパイアされました。このコレクションでは、身体、シルエット内のシルエット、人物、そしてクチュールの手仕事が、未来の中心にヒューマニズムを据えています。精密さと情緒を同時に表現したいと思いました」と、アーティスティック ディレクターのキム・ジョーンズは今シーズンのコレクションについて語っている。 コレクションは、身体のラインにしなやかに沿う極めてシンプルな「スカトラ」シルエットに始まり、ストリクトなカッティングのタイユールのスーツやコートドレス、シルクの薄布を重ねたテントシルエットの軽やかなドレスを経て、「スカトラ」へと回帰する。黒からブラウン、白、ベージュ、ブロンズからペールピンクを経てシルバーに至る色使いのドレスには、小さなビジューのようなバッグと共にシルバーのシューズが合わせられている。
もうひとつ目を引くアクセサリーは、ホワイトゴールドのフレームにダイヤモンドをあしらったアイウェア。細く長いシルエットにフューチャリスティックな印象をプラスした。
シンプルなシルエットが映えるドレス集だが、素材にアトリエのサヴォワールフェールが駆使され、贅沢な趣を与えている。ファーに揺れるスパンコール刺繍を散りばめたジャケットや、ファーに裏打ちされたクロコダイルのコートドレス、まるで新種のファーのような印象のオールオーバーフリンジのドレスなどが印象に残る。シルバーカラーのパンプスにも、ドレスの素材に呼応する手仕事が施されている。