JPモルガン、ミュンヘンオフィス開設へ-ドイツへの進出加速
(ブルームバーグ): 米銀JPモルガン・チェースは、ミュンヘンに拠点を開設する計画だ。ドイツへの進出を加速させる。
ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が独紙ハンデルスブラットとのインタビューで語ったところによると、南ドイツ最大の都市ミュンヘンに開設される新オフィスは資産運用とコーポレートバンキングに注力する。
このオフィスは最終的に約30人を雇用する予定だと、事情に詳しい関係者が匿名を条件に語った。採用はすでに始まっているが、実際のオフィス開設は来年になる見込みだという。
JPモルガンは以前からドイツでの事業を拡大しており、英国の欧州連合(EU)離脱後はフランクフルトに欧州の本拠を置いた。同行は中小企業との取引を増やそうとしており、ドイツで消費者向けデジタル銀行を立ち上げる計画も発表している。
「法人や中堅企業との取引を増やしたい。決済と投資銀行業務で成長したい。新商品を投入し、人員を増やし続けたい」とダイモン氏はドイツでの計画について語った。「実際、われわれが成長したくない分野はない」と言明した。
ダイモン氏はJPモルガンがドイツの首都ベルリンで開発中の地元消費者向け銀行を、具体的にいつ立ち上げるかについては明言を避けた。JPモルガンはベルリンで人員を増やし続けているという。
ダイモン氏はインタビューで、ドイツ経済がロシアのウクライナ侵攻後のエネルギー危機からの回復に手間取っていることを認めつつも「この国には多くの優れた企業があり、有能な従業員がいて、労働意欲も高い」と評価した。
米国については、政府債務の増加、軍事費の膨張、サプライチェーン転換、持続可能性への経済シフトによってインフレが高止まりする可能性があると述べた。
関連記事
原題:JPMorgan to Open Munich Office as It Pushes Deeper Into Germany(抜粋)
--取材協力:Joshua Gallu.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Levin Stamm