富岡西・選手紹介/16 しがらみ払拭へ奮闘 小川慧一郎投手(1年) /徳島
<第91回選抜高校野球> 父である小川浩監督(58)の影響で小学3年から野球を始め「一緒に甲子園に行きたい」と進学した。最初に父に伝えた時は「やりにくいんちゃうか」と言われたが、同じ中学出身の浮橋幸太投手(2年)らがいるなら甲子園に行けると、決意は揺るがなかった。 持ち味である伸びのある投球は、高校で自主練習を増やした成果だ。球の回転数を意識し、1回で100球以上ネットに投げ込む日もある。「実力をつけて、親子のしがらみを払拭(ふっしょく)したい」。監督の息子としてではなく、一選手として認められるために奮闘する。 昨秋の四国大会で登録メンバーを外れた悔しさを糧に練習に打ち込んだ。「体重が増えれば球速が上がる」と、練習後や授業の合間におにぎりをほおばり、5キロ増量した。 試合では四球で崩れることもあり、制球力向上が課題。普段から試合を想定して練習に取り組む。「厳しい状況でも相手打者を抑えられる投手になりたい」と意気込んだ。【岩本桜】