代表歴10年のベテラン・江川涼が語る“妹”との絆「代表で凜からパスを受けたい」|女子フットサル
11月28日から12月1日にかけて、フットサル日本女子代表候補国内トレーニングキャンプが高円宮記念JFA夢フィールドにて行われた。 【画像】女子Fリーグ年間MVP&ベスト5が決定! 11月30日と12月1日に行われた中国女子代表とのトレーニングマッチで、ピッチ内では同じセットのメンバーに積極的に指示を出し、ベンチでも誰よりも声を張ってチームを鼓舞するのは、2015年の日本代表初招集から今年で10年目を迎える江川涼だ。 2019-2020シーズンに生まれ育った東京を離れ、西宮に加入し早くも6年。 古巣である浦安を破り、目標達成まであと一歩まで迫ったその表情は、高揚感に満ち溢れている。 クラブにとっても自身にとっても初のリーグ初優勝まで、「あと1勝」の江川に話を聞いた。
いい雰囲気のまま最終節を迎えられている
──代表合宿を終えて。 今回の活動では、今までとは違うメンバーでセットを組むことが多くなりました。とはいえリーさん(筏井りさ)、エグ(江口)、サラ(追野沙羅)と一緒にプレーしたことがある選手も多いので、新しい組み合わせを試しつつも、そのなかでもしっかり結果が残せたのはよかったです。 個人としては何年ぶりかにアラでプレーする時間もあって、久しぶりの感覚でしたね。須賀雄大監督からはストロングポイントである走力や、スピードを生かした攻撃をしてほしいと言われましたが、「こういう使われ方もあるんだな」と知れたのは新しい発見でした。 ──アラでのプレーしていたのはいつごろですか? 浦安に加入したばかりの頃なので、19歳とか20歳とか……。なので、10年ぶりくらいですね(笑)。すごく緊張しました。 ──「浦安」というワードが出ましたが、リーグ戦では前節、その古巣を下して優勝に王手をかけました。 毎年優勝を狙えるメンバーとチームだと思っていたものの、もったいないところで勝ち点を落としてしまい、あと一歩届かないシーズンが長くなっていました。なので今シーズンは、どの試合でも着実に勝ち点を積み重ねていこうという話をずっとしていました。 ただ、例年は上位のチームに勝てないことが続いていたイメージでしたが、今シーズンはしっかり勝ち切れたし、 チーム全体でいい雰囲気のまま最終節を迎えられています。 前回対戦ですみだには引き分けて苦い思いをしてるので、ここでしっかり勝って、自分たちが今シーズンのリーグ日本一のチームだということを、周りにも示したいです。 ──ちなみに、浦安から西宮に移籍するのを決めたのは、どんな経緯だったんでしょうか? 実は、2016年に西宮が全日本選手権でアルコ神戸と決勝戦を戦っている試合を見た時から、ずっと「このチームのフットサル好きだな」と思っていたんです。でも、自分はまだ浦安に加入1年目の年だったので、ここでまずは頑張ろうという気持ちですぐに移籍ということは考えずにいました。そこから、3シーズン浦安でプレーして、2019-2020シーズンに西宮に加入して今に至ります。 上久保(仁貴)監督はピッチ内外ですごくおもしろくて大好きな監督ですし、関西は自分の性に合っているなと感じます(笑)。 ──“打倒・浦安”を掲げてきたなかで、どういったところにクラブやチームの成長を感じていますか。 浦安は個人の能力が高いイメージなので、そこで負けないというところは意識しつつ、チームワークや戦術で圧倒しようという話を、ここ数シーズンはしています。やってることや、積み上げのところは自体は、そこまで大きく変わっていません。 ただ、これまでは序盤に失点したら取り返せず、ズルズル試合が進んで負けてしまうことが多くありましたが、今シーズンは先制されても前半で追いつける力を出せていることが、勝利につながっていると思います。 ──浦安戦は怪我のため、相手のパワープレー時のみの出場という形になりました。この試合はベンチでどう見ていましたか? 監督からは、出るとしたらフリーキックのディフェンスかパワープレーの守備でという話だったので、いい準備だけはしとこうと。 あとは自分は声をかけることしかできなかったんで、チーム全体鼓舞することで一緒に戦っていましたが、チームメートのことを信じていたし、勝利だけを信じて「みんななら絶対大丈夫」と、疑うことはありませんでした。
【関連記事】
- 参入から5年目で悲願の初優勝!シーソーゲームを制したSWHレディース西宮・上久保仁貴監督「全員で勝ち取ったリーグタイトルです!」|フットサル
- 首位撃破ならずも、上位リーグの舞台で示した成長。フウガドールすみだレディース・窪堀宏一監督「言葉だけでなく『優勝』を目指していけるチームになった」|フットサル
- 破れた“5連覇”の夢に、松本直美が堪えきれなかった涙「悔しさを次につなげ、代表では世界一に」|フットサル
- 日本代表は小学校の先生!初招集・高橋京花が“後悔”を糧に固めた決意「絶対にシュートで終わる」|フットサル
- 「代表定着が目標」巡ってきた1年ぶりのチャンスで、身長151cmの小柄なスコアラー・松木里緒が残した爪痕|フットサル