結婚に騒動はつきもの!? 笑えて泣ける! ウエディング映画5選!
結婚式でまさかの父親探し!『マンマ・ミーア!』
結婚式を描いた作品の多くは、タイトルに“ウェディング”の単語が入っていることが多い。しかし、それ以外で“結婚式の映画”として多くの人が真っ先に挙げるのが本作かもしれない。ABBAの名曲をミュージカルに仕立て、しかも舞台はエーゲ海に浮かぶギリシャの島。あらゆる点で、明るくハッピーなノリを満喫させながら、ヒロインが結婚式を挙げるまでの騒動を軽やかに描いていく。 シングルマザーのドナに育てられたソフィは結婚式を控え、本当の父親とバージンロードを歩きたいという思いを募らせる。母親の古い日記を盗み見した彼女は、父親の可能性として3人の男性がいると知り、とりあえずその3人を結婚式に招待。もちろん母親のドナには内緒で……。父親探しというシリアスなドラマも、ミュージカルなので軽快に展開。それよりも本作は、母と娘、それぞれの結婚に対する思いがエモーショナルで、見せ場の結婚式では大きなサプライズも待っている。メリル・ストリープら豪華キャストの中で、ソフィ役、アマンダ・サイフリッドのピュアな輝きが際立つ。
カルチャーギャップが面白い!『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』
何もかもすんなり進む結婚話は、映画になっても面白くない。ゆえにウェディング映画のほとんどは、式までの山あり谷ありのドラマが用意される。これはその代表例。主人公は、ギリシャ系アメリカ人のトゥーラ。性格は控えめで、外見が目立つわけでもない彼女は、恋愛経験も少ないまま30歳を迎えた。しかしギリシャ系両親にとっての理想の人生は、結婚して子供を産み、家族のために生活すること。そして結婚相手も、同じギリシャ系なのが暗黙のルール。しかしトゥーラが一目惚れした相手は“非ギリシャ系”。そこからのすったもんだを描いた本作は、スター俳優が出ていないにもかかわらず、アメリカでの公開時、まさかの大ヒットとなって映画界を驚かせた。 原題は『マイ・ビッグ・ファット・グリーク・ウェディング』。グリークとは、ギリシャ式という意味。なんでもギリシャ式にこだわるトゥーラの家族と、結婚相手となる青年イアンとの間のカルチャーギャップで笑わせる。何とか結婚を認めてもらおうとするイアンの、涙ぐましい努力もコミカル。この映画を観ると、結婚とは当人同士の問題ではなく、家族すべてに関わる一大事であることを痛感するはず。自分が幸せを求めると、両親を悲しませる。そんなトゥーラの悩みは、結婚という枠を超えて、多くの人が共感してしまうし、両親の気持ちが変わる瞬間は、本作でも最高の感動ポイントだ。