<センバツ>春夏連覇の「兄に追いつけ」 明豊・青地選手、三回に勝ち越し打
◇第91回選抜高校野球 ○明豊13-5横浜●(24日・甲子園) センバツ出場校中3位の打率を誇る明豊(大分)は、横浜(神奈川)を強打で圧倒し金星を挙げた。三回に勝ち越し打を放った青地七斗(あおち・ななと)選手(3年)は昨年、春夏連覇を果たした大阪桐蔭の外野手だった斗舞(とうま)さん(18)の弟。「兄に追いつけ」と挑み流れを引き寄せた。 大阪府出身。小2から兄の影響で野球を始めた。明豊ではなかなかレギュラーに入れなかったもののスイング強化に励んだ。初戦の相手が横浜と決まると、屈指の左腕・及川雅貴投手対策で打撃マシンの設定は150キロ付近に。右打ちで出場チャンスはあると打ち込んだ。試合当日は緊張で午前5時半に起き、直前に6番・一塁手での起用を知った。 「思いっきり振ってこい」。兄の助言を胸に3点を追う二回、第1打席へ。及川投手が余裕の表情にみえ「なにくそ」と初球打ち。中前にはじき返すとチームは「青地が打った、俺たちも打てる」と盛り上がった。そして同点の三回は三塁強襲の殊勲打。「ヒーローになった気分。兄が果たせなかったホームランも打ってみたい」と笑顔をみせた。【田畠広景】