結婚生活が失敗する理由とは?「自己啓発の祖」アドラーが教える、パートナー選びで間違わないために見るべき3つのポイント
フロイトやユングと並ぶ心理学界の巨匠で、“自己啓発の父”とも呼ばれるアドラー。アドラーを長年にわたり追い続け、「アドラー」、「アドラー心理学」に関する著書を多く著してきた岩井俊憲さんが、数多ある本の中から選んだ、アドラーの本質を理解するための言葉をご紹介します。アドラー心理学では「共同体感覚」という、家庭や職場などの共同体にいる仲間に関心をもち、役立とうとする信頼や共感、貢献感を重要視しているとのこと。そして今回ご紹介するは、愛・パートナーシップについて。アドラーが教える、結婚する際に大切なこととは――。 【書影】アドラーの言葉をわかりやすく「超訳」した名言集『超訳 アドラーの言葉』 * * * * * * * ◆結婚とは共に生きる決意 結婚とは、共に生きると決意すること。そして、お互いの人生を助け合い、豊かにすること。 そう考えることのできる二人であれば、結婚は建設的なものになる。 『人はなぜ神経症になるのか』より
◆結婚できるのは「社会性を身につけた人」だけ 恋愛や結婚をきちんとできる人は、「社会性を身につけている人」だけだ。 結婚生活が失敗するのは、たいてい「共同体感覚」が足りないことが原因だ。この問題を解決するには、当事者が変わるしかない。 結婚は、二人でするものである。しかしながら、これまでの社会生活で私たちは、「自分一人」で行うタスクか、「集団」で行うタスクのやり方は教わるが、「二人」の共同作業について教えてもらう機会は少ない。 しかし、教わってこなかったとしても、それぞれが自分のやり方で、自分の人格を高め、平等の精神を大切にすれば、よい結婚生活を送ることができるだろう。 『生きるために大切なこと』より
◆パートナー選びで間違わないために どうすれば、パートナー選びで間違わないか。そのことを考えるときは、身体的な魅力や振る舞いなどの他に、以下の三つの点を見るべきだ。 友との友情を保っているか。 仕事に打ち込んでいるか。 自分よりもパートナーに関心を示しているか。 このいずれかからも「共同体感覚がどの程度身についているか」がわかる。 『生きる意味を求めて』より
◆結婚には「共感力」がいる 恋愛や結婚は、社会におけるどんな人間関係よりも、よりいっそうの「共感力」を必要とする。「相手の立場に立って考える」という特別な能力が欠かせないのだ。 結婚に向けて準備ができていない人というのは、他者の目で見て、他者の耳で聞いて、他者の心で感じるというトレーニングをしてこなかった人といえる。 『生きるために大切なこと』より ※本稿は、『超訳 アドラーの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです
アルフレッド・アドラー,岩井俊憲
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