渡辺明九段が準決勝進出!優勝経験者同士の好カード 2回戦で豊島将之九段を破る/将棋・JT杯
将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の2回戦第2局が8月31日、広島市の「広島サンプラザホール」で行われ、渡辺明九段(40)が豊島将之九段(34)に88手で勝利した。準決勝進出を決めた渡辺九段は、10月12日に行われる大阪大会で稲葉陽八段(36)と対戦する。 【映像】渡辺九段VS豊島九段 注目の一戦 台風接近の影響により、無観客試合で開催された2回戦第2局。ともに優勝3回の経験を持つトップ棋士同士の対決は、渡辺九段が制した。振り駒で豊島九段の先手となった本局は、相掛かりの出だしから相腰掛け銀の形に。じりじりとしたかけ引きの中で、渡辺九段から踏み込みを見せ本格的な戦いへと突入した。 玉の堅さを活かす豊島九段に対し、駒得を主張する渡辺九段。先手の豊島九段も強く攻め合いを選ぶと、馬を軸に攻撃を展開した。高難度のねじり合いとなると、形勢不明のまま終盤戦へ。銀桂交換から技を駆使したスピード勝負へ進行すると、冷静な対応を見せた渡辺九段がペースを掌握。豊島九段の猛攻をかいくぐりリードを拡大させると、最後は大差で勝利を手にした。 勝利した渡辺九段は「一手一手が難しい将棋で無理気味かなとは思ったが、手損が響きそうだったので行ってみてどうなるか、と考えていた」と一局を総括。2回戦で敗退となった豊島九段は、「序盤は手得になったがそれを活かすのが難しく、桂馬を跳ねたタイミングが早すぎたかもしれない。その辺りから少しずつ苦しく清算が持てない展開になってしまった」とコメントした。 この結果、渡辺九段が準決勝に進出。次戦は10月12日に行われる大阪大会で、稲葉八段と激突する。 JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。 (ABEMA/将棋チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部