「子どもがうるさくして、すみません」より効果的…躾への"お叱り"を穏便にすませる「魔法のひとこと」
■公共交通機関で必須のシューズカバー 「お気に障ったら、すみません」が効くのは、実害がないときだけ。というわけで、私は、孫を連れて、ベビーカーなしで公共交通機関を使うときは、シューズカバーを持っていくつもり(我が家では、靴を履いた孫を連れて、ベビーカーなしで公共交通機関を使ったことがないので、まだ未遂だけど)。 シューズカバーは、息子の子育てのときに重宝した。バッグに入れておいて、抱っこするときに、彼の靴にかぶせるだけ。脱がすよりずっと簡単で、靴を持たないでいいので始末がいい。 それをラジオで言ったら、シューズカバーを知らない人が多くてびっくりしたので、ここで言っておこうと思う。シューズカバーは公共交通機関を使うときの必需品である。いつもは車移動という方も、新幹線や飛行機に乗るとき、旅先でバスに乗るにも、とても重宝なので、ぜひ旅のお供に。 ネットで「ベビーシューズカバー」と入れると千円程度でいくらでもあるけど、楕円の布のふちを縫ってゴムを通せばいいだけなので、裁縫のできるおばあちゃんなら、端切れで作れるのでは? なんなら、使い捨てのシャワーキャップと輪ゴムでも代用できる。 シューズカバーは、他人様の洋服や公共の椅子を守るためのマナーだけど、孫の無邪気力を守るためのマナーでもある。 孫の無邪気力を守るために、親たちの無神経には予防策を講じる。21世紀祖父母の心得の一つである。 ---------- 黒川 伊保子(くろかわ・いほこ) 脳科学・AI研究者 1959年、長野県生まれ。人工知能研究者、脳科学コメンテイター、感性アナリスト、随筆家。奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピュータメーカーでAI(人工知能)開発に携わり、脳とことばの研究を始める。1991年に全国の原子力発電所で稼働した、“世界初”と言われた日本語対話型コンピュータを開発。また、AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である「サブリミナル・インプレッション導出法」を開発し、マーケティングの世界に新境地を開拓した感性分析の第一人者。近著に『共感障害』(新潮社)、『人間のトリセツ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(講談社)など多数。 ----------
脳科学・AI研究者 黒川 伊保子