「小田急」と「大分県」が異色のコラボ。実は“深い縁”でつながっていたワケ
近年まで続いた「小田急と大分県の縁」、復活なるか?
利光・安藤両氏の縁により、小田急と大分県との繋がりは近年まで続いた。1974年には大分市の国鉄大分駅近くにシティホテル「小田急センチュリーホテル大分」(現:大分センチュリーホテル)が、1975年には大分市郊外にゴルフ場「小田急大分ゴルフクラブ」(現:大分竹中カントリークラブ)が開業。そのほか、臼杵市のニュータウン計画など不動産事業にも関与した。 また、大分市と別府市に店舗を構える百貨店「トキハ」も小田急百貨店と提携して商品券の相互利用などをおこなっていたほか、小田急百貨店では大分県の物産展が度々開かれていた。 だが、利光・安藤両氏亡きいま、これら大分県内の各社は現在いずれも小田急グループとの資本関係や提携関係を解消しており、今や大分県内において小田急グループとの繋がりを見つけることは難しい。 小田急沿線民のみならず、今や大分県民にさえもほとんど知られていない「小田急と大分県の深い縁」。7月からロマンスカーミュージアムで開催されている大分県・JR九州とのコラボレーション企画「温泉×特急でサマートリップしよう!」では「小田急を創り育てた大分県人」と題して利光鶴松・安藤楢六両氏のパネルも設置された。今回のイベントを通して再び両者の関係が深まり、新たな交流が生まれることを期待したい。 <取材・文・撮影/若杉優貴(都市商業研究所)> 【都市商業研究所】 『都市商業研究所』。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitter:@toshouken
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