西伊豆伝統の冬の味「潮かつお」生産最盛期 今年は脂少なくうまみ凝縮
西伊豆町田子の冬の伝統保存食「潮かつお」の生産が最盛期を迎えている。1882年創業の老舗「カネサ鰹節商店」で20日、塩漬けにしたカツオを竹ざおにつるす作業が行われた。 カツオをおよそ10日間塩漬けし、伊豆西海岸特有の強い西風にさらして2~3週間乾燥させる。同店の芹沢安久副代表(56)によると、今年は脂が少なく塩が染みこみやすいため「うまみが凝縮されそうだ」という。サイズは例年並み。12月中旬に約300本を出荷する見込み。 「正月魚(しょうがつよ)」とも呼ばれる新年の縁起物で、豊漁や豊作を願って玄関や神棚に飾り付けた後、味わう。県内では現在、同地区の3軒だけが製造している。
静岡新聞社