【阪神】両リーグ最多10度目「逆転の虎」が昨季4月終了時の倍となる貯金6 岡田彰布監督「1点1点の積み重ね」
◆JERAセ・リーグ 広島1ー7阪神(30日・マツダスタジアム) 3戦連続、両リーグ最多10度目の逆転勝ち。3連勝で貯金を最多の6とした阪神・岡田彰布監督(66)は「点が取れるようになってるから、先発も先に取られても『最少点で抑えたら逆転してくれる』とな」と投打の歯車に納得した。2回2死二塁から坂本の今季初打点となる中前適時打で追いつくと、4回無死満塁で坂本の二ゴロ併殺の間に勝ち越し。終盤に突き放した。 4月終了時の貯金は優勝した昨季の倍だ。一時は球団ワーストタイの10試合連続2得点以下もあったが「2点打線から抜け出しとる」と指揮官。10四死球を生かす虎らしさも目立ち「ボール球も悪い頃に比べたら振らんようになった、全体的に」と1か月の上昇カーブを実感した。 何よりも個々の良化が大きい。来日最多タイ、1試合4安打のノイジーには思わず感心した。「エラいな、どうしたんやろ。右の方にもうまく打つし」。7回には適時打で猛打賞を決めた助っ人。オフに注文した通り、少しバットを立てて構える姿を「ちょっと立ってきたよな」と満足げに見つめ、3打点の坂本にも「梅野と坂本、練習からようなっとる」と目を細めた。 「逆転勝ちが多いといっても劇的な逆転じゃなくて、1点1点の積み重ねの逆転。その方が相手はダメージ大きいかもな」と岡田監督。大量点差を背負うことのない投手力を生かした試合巧者ぶり。2位・巨人とのゲーム差を2・5に広げ、昨年は球団最多タイの月間19勝を挙げた5月を迎える。(安藤 理)
報知新聞社