「大学生豊作年」は今年も続く! 早くも注目の2024ドラフト候補〝大学生野手四天王〟とは!?
2024年のドラフト戦線は〝大学生野手四天王〟が席巻する――。いささか気は早いが、プロ野球界ではそんな展開が予想されている。 【写真】青学大の三塁手・佐々木 23年のプロ野球ドラフト会議では、1位で指名された12人中9人が大学生だった。その「大学生豊作年」は今年も続きそうだ。中でも野手に逸材が多いが、その中心的な存在になりそうな4選手をピックアップしていこう。 まず筆頭候補として挙げたいのは、宗山 塁(明治大)である。宗山は、03年ドラフトの目玉で、後にスター選手となった鳥谷敬(元阪神など)以来の大物遊撃手と目されている。 明治大は昨年まで、14年連続でドラフト指名選手を輩出している大学屈指の名門。一部では「育成選手としてプロにスカウトされるより、明治大野球部にスカウトされるほうが難しい」という声も。そんなエリートぞろいの〝虎の穴〟で、宗山は1年春から遊撃のレギュラーを張っている。 攻守にハイレベルな実力者だが、最大の魅力は守備力にある。常にリラックスした身のこなしから、あらゆるバウンドを吸収するグラブさばきは、今すぐプロに入っても一級品。 三遊間の深い位置から低い軌道で一塁に伸びるスローイングもあり、侍ジャパンの井端弘和監督も「言うことがない」と大絶賛するほど。近い将来に日本代表トップチームの遊撃レギュラーを任されても不思議ではない。 打ってはクセのない打撃フォームから逆らわずにヒットゾーンへ運ぶうまさがある。大学3年秋までの6シーズンで東京六大学リーグ通算94安打を放ち、同大OBの髙山 俊(元阪神→現オイシックス新潟)が持つ通算131安打のリーグ記録も射程圏内。打球にもう一段強さが出てくれば、手のつけられない選手になるだろう。 おまけに宗山は、キリッと引き締まった二枚目マスクの持ち主でもある。大学生ながら早くも女性人気が高まっており、神宮球場には「宗山ギャル」と呼ばれる女性ファンが多数押し寄せる。 遊撃手というポジションはプロ側からの需要が高く、スター性を秘める宗山の評価は必然的にうなぎ上りになるはず。複数球団の1位指名も十分にありえる。 東日本の目玉が宗山なら、西日本の目玉は渡部聖弥(大阪商業大)だ。実は宗山と渡部は、広島・広陵高の同期生。 男前の宗山に対し、渡部はゼラス・ウィーラー(巨人・巡回打撃コーチ)を彷彿とさせる愛嬌のある顔立ち。なじみのない読者のために補足しておくと、ウィーラーは映画『トイ・ストーリー』の登場人物である「ミスター・ポテトヘッド」に似ていることで有名だ。 渡部は走攻守にハイレベルな外野手。身長177㎝、体重88㎏のたくましい肉体と、今すぐプロに入っても通用しそうな打撃技術を持っている。極限までボールを呼び込み、瞬時に鋭いターンではじき返す。 スイングスピードと打球スピードはアマチュア離れしており、どの方向にもスタンドインできる。関西六大学リーグ通算で89安打、7本塁打、通算打率.362とコンスタントに結果を残している。 厚みのある体ながら、50m走のタイムは6秒10(光電管センサーで計測)と足も速く、センターからの肩の強さも大学トップクラス。高校時代からストイックに練習に取り組む姿勢も高く評価されている。最高峰のプロの世界でも「年間3割、20本塁打、20盗塁」の成績を期待できるだろう。