34年ぶりの主演舞台で躍動した近藤。還暦でも長ランの着こなしはバッチリ＝大阪市天王寺区

歌手、近藤真彦（60）が14日、大阪・新歌舞伎座で34年ぶりの主演舞台「Thank you very マッチ de SHOW ギンギラ学園物語」の初日を迎えた。17歳の主人公「根性真彦」がアイドルを目指すコメディー。後半は共演の先輩俳優、川﨑麻世（61）らと往年のヒット曲を披露し、昼夜2公演で計3000人を魅了した。 マッチが演劇のステージに帰ってきた。舞台の主演は、1990年に移転前の新歌舞伎座で上演された「若親分」以来34年ぶり。サンケイスポーツなどの取材に応じた座長は20代の頃のように瞳を輝かせた。 「お芝居ってクセになる。34年前は『きっちり消化しなきゃいけない』という気持ちでしかなかったけど、今回は一つのファミリー、劇団が誕生した感じだね」 「ギンギラ学園物語」は初めて演出を務めた近藤が、3月の脚本家引退前だった鈴木おさむ氏（52）に作・構成をオファー。関根勤（71）ら扮する教師がいる高校に根性真彦が転校し、クラスメートの松居直美（56）、浅香唯（55）らとともにアイドルを目指していく。 近藤は「決まり事が7割、アドリブが3割」と明かし、1幕の芝居パートでは長ランやデビュー当時のヘアスタイルを模したカツラ姿を披露。卒業祭と題した2幕のショータイムではデビュー曲「スニーカーぶる～す」や名曲「ハイティーン・ブギ」など15曲を歌い、代表曲「ギンギラギンにさりげなく」を共演者全員と大合唱してフィナーレを迎えた。 観客の歓声と拍手を浴びた近藤は「『カックラキン大放送！！』（日本テレビ系、1975～86年）や『ヤンヤン歌うスタジオ』（テレビ東京系、77～87年）で植え付けられたものを、そのまま演出した」とドヤ顔。昼公演を観劇した鈴木氏からは「もう、最高！」と絶賛されたという。 舞台は15日までの大阪公演、20～22日の名古屋・御園座公演、25～29日の東京・明治座公演へと続き、「本当に楽しくやらせてもらっているから、もっとストーリー性がある芝居もやってみたい」とさらなる俳優業に意欲。60代もギンギラに輝いていく。（渡邉尚伸） ★中山美穂さん死去「若すぎる」