石積み棚田保全さらに 富山・南砺市楮地区と筑波大が協定
富山県南砺市楮(こうず)地区(上平)の住民でつくる楮集落棚田保全委員会と筑波大世界遺産学学位プログラムが13日、パートナーシップ協定を締結した。同大はこれまでも同地区の石積み棚田の保全に協力してきたが、さらに関係を深める。 楮地区では約2千平方メートルに石積み棚田が広がり、1500平方メートルで赤カブや五箇山ぼべら、コメを作付けしている。 筑波大の学生らは、五箇山の方言で「手伝い」を意味する「コーリャク隊」として2010年から活動し、棚田の補修やぼべらの収穫などに取り組んできた。 石積み棚田の前で協定式が行われ、小林誠保全委員長と黒田乃生(のぶ)教授が協定書を取り交わした。 小林委員長は「楮地区がさらに活気ある地域になるよう願う」と述べ、黒田教授は「10年以上の積み重ねが協定につながった。これを機会に交流をさらに深めていきたい」と語った。 締結は県の中山間地域保全パートナーシップ推進事業の一環。締結式後、学生9人が地元の人に教わりながら石積みの補修作業を行った。