列島各地で10月中旬とは思えない異例の残暑となっています。この影響で一部の野菜の値段が下がり、お得に買えるものも出てきています。 　秋晴れに、青く照らされる中禅寺湖。紅葉前線は関東にやってきました。 　奥日光の三名瀑の一つである「竜頭の滝」。「奥日光の紅葉は竜頭の滝から始まる」と言われる名所。14日から一気に紅葉が進んでいました。 龍頭之茶屋　室根靖史店主 「今で七分くらいだと思います。先週の木曜くらいからぐっと気温が下がって、そこからずっと進んできたので、おとといくらいからかなり良くなってきている」 　知る人ぞ知る紅葉の名所には外国人も多く訪れていました。 イギリスから来た人 「私たちはハネムーンでここを訪れました。水がジグザグ流れ落ちるのを見ました」 タイから来た人 「タイではここの紅葉は非常に有名です。タイではこんな場所はないので、とても素晴らしい」 　近くにある茶屋からは滝つぼと紅葉の絶景コラボを楽しめます。 イギリスから来た人 「（甘酒が）熱い！アメージング、とても甘い」 　龍頭之茶屋では、地元・日光のブランド豚を使った「ひみつの豚丼」など“食欲の秋”も満喫できます。 龍頭之茶屋　室根靖史店主 「一番きれいに見えるのは日が落ちかけというか、午後4時以降くらいが一番きれいに見える。今一番進んでるのが滝の正面ですので、あと2、3日。その後、他の場所だと1週間から10日くらいで見頃のところもある」 ■東京　また夏日　ソメイヨシノ咲く 　気温26℃を超え、4日連続の夏日となった東京。ここ数日の暑さは木々にも異変を起こしています。 　東京・世田谷区の砧公園。“春の風物詩”ソメイヨシノが咲いていました。秋晴れの空と桜、トンボと桜のコラボレーションを楽しめます。 　花に何が起きたのでしょうか。 樹木医　和田博幸さん 「10月8から11日あたり気温が低かった。その後、気温が高くなっているので、いったん冷えてその後、暖かくなったので、これを春だと思っていくつかのつぼみがそれを感じて咲き始めてしまった」 　春と間違え、咲いてしまったソメイヨシノ。では、春が来たら咲くのでしょうか。 樹木医　和田博幸さん 「一度、咲いたつぼみは来年の春になってももう咲かない。今、咲いたつぼみは日が経てば散る。つぼみ自体はそれでおしまい。その代わり違うところに葉や花の芽があるので枝自体は生きている」 　“夏の風物詩”も“延長戦”です。東京・巣鴨にある「かき氷店」。午後になり、多くの客が訪れていました。 　富士山の天然氷を使った「かき氷工房　雪菓」。国産の栗を使い、手作りのシロップやクリームが盛りだくさんの“和栗まみれ”など秋の味覚も楽しめます。 かき氷工房　雪菓　本田祐紀店長 「例年に比べて忙しい。客が多くてスタッフも増やして営業。（客が）『秋なのに並ぶのね』と。暑さに比例して客が増える。うれしい」 ■異例の残暑で値下がり野菜は？ 　季節外れの暑さ。値段が高かった野菜にうれしい誤算も。 　都内のスーパー。ハクサイが100円となっていました。 ハクサイを購入した客 「安い。いつも200円ほど。なんにでも使える。サラダ、煮物、お浸し。きょうはお得。来てよかった」 　なぜ、ハクサイが安くなったのでしょうか。 アキダイ　秋葉弘道社長 「（ハクサイは）先週高かった。秋らしい気温になって鍋モードに入り値段が上がった。暑さが続き、思うほど売れず相場が下がった。売れ行きが落ち値段が下がった。私たちにはうれしいことではないが、非常に予想外」 　値段が下がったのはハクサイだけではありません。 アキダイ　秋葉弘道社長 「露地物のナス。産地で気温が下がると生産量が減り品質が下がるが、暑い日が多いので夏のような気候で流通も増えている」 　暑い日が続き、トマトは需要が増え、値段が上がっているそうです。 　社長おすすめ、秋の味覚はズバリ…。 アキダイ　秋葉弘道社長 「何日か暑いがキノコも工場生産だから安定している。ちょっと暑い時に、夜は涼しいので、鍋物野菜を食べてもらうと体も温まって家計も温まる」