世界初の木造人工衛星が宇宙へ、京大と住友林業が開発
日本の京都大学と住友林業が開発した世界初の木造人工衛星「リグノサット」が4日、NASAケネディ宇宙センターから打ち上げられた。スペースXのロケットに搭載されて宇宙に向かい、宇宙で木材が使用可能かどうかを検証するため、地上から約400キロメートルの軌道に6カ月とどまる予定だという。 宇宙空間で衛星が暗闇から日光へと周回する間、ー100度から100度までの温度に木材が耐えうるかどうか、搭載されたセンサーが測定する。 手のひらサイズの衛星「リグノサット」は、京都大学と住友林業が開発。 研究者らによると、木材が精密機器への影響を軽減する効果について試験を行う予定。データセンター施設などへの木材利用の拡大にもつながる可能性がある。 人工衛星は役目を終えると大気圏で燃焼させるが、木造は金属製に比べ、汚染も少ない。 月や火星に木造住宅を建設するという長期的目標に向けた一歩として、京都大学の研究チームは今回の実験に大きな期待を寄せている。