県の事業を委託していた会社のコンピューターサーバーに不正にアクセスか 派遣社員の男(56)を逮捕
県が昨年度実施した、省エネ家電を購入した場合に、購入金額に応じて電子マネーなどを付与する事業で委託していた会社のコンピューターサーバーに不正にアクセスしたとして、栃木県警は5日、上三川町に住む56歳の派遣社員の男を逮捕しました。 不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕されたのは、上三川町の派遣社員・遠藤達也容疑者(56)です。 警察によりますと、遠藤容疑者は去年10月から11月までの間、県の「省エネ家電購入緊急支援事業」の事務局として委託を受けた会社のコンピューターサーバーに、16回にわたり不正にアクセスをした疑いがもたれています。 遠藤容疑者は当時この会社に派遣社員として勤務していて、警察の調べに対し容疑を認めているということです。警察は被害の件数や金額などを詳しく調べています。 この支援事業は県が昨年度業者に委託して実施したもので、省エネ基準を満たす家電を購入した県民に、購入金額に応じて2千円から3万円分のキャッシュレスポイントを付与するもので、およそ1万1千件の申請があり、2億7500万円分のポイントを付与しています。 容疑者の逮捕を受けて県は会見を開き、去年11月中旬に複数の県民から「申請したポイントが受け取れない」との相談を受けて調査したところ、他人によって不正にチャージされたことを確認し、警察に被害を届け出たということです。 判明した被害についてはすでに補填しているとのことで、被害の件数や金額は明らかにしていません。 県は「物価高騰などの対策として実施した事業で不正の事案が発生したのは極めて残念」とコメントしました。
とちぎテレビ