「甲斐(拓也)の獲得は疑問だね」“キャッチャー多すぎ問題”に巨人OBの見解は…?「人的補償は小林誠司になるんじゃないか」
ストーブリーグの主役に躍り出た巨人。大物獲得は吉と出るか凶と出るか。“ミスターパーフェクト”槙原寛己氏がNumberWebの取材に応じた。【全2回の2回目(捕手編)/第1回(投手編)も公開中】 【秘蔵写真】「めっちゃ細い!」“阿部の後継者”と期待された10年前のニコニコな小林誠司を見る!“甲斐&小林”で優勝した侍ジャパン時代も(50枚超) ――このオフ、積極的な動きを見せる巨人ですが、やはり一番の補強はソフトバンクからFAで獲得した甲斐拓也選手ですよね。 槙原 うーん……ただ、この獲得は疑問だね。正直、そこが必要なのかな? と個人としては思います。甲斐の能力がどうこうではないですよ。 ――確かに捕手はそろっています。今季一軍でマスクをかぶったのは岸田行倫(79試合)、大城卓三(45試合)、小林誠司(41試合)、山瀬慎之助(2試合)の4名。 槙原 要するに、大城を正捕手として考えてないということですよね、阿部監督の中では。今年は岸田が経験を積んだ。大城にそれを刺激にしてもっと頑張ってくれと思っているなら、球界No.1の甲斐を獲ってこなかったでしょうから。さらに小林が控えていて、若い山瀬もいる。普通に考えれば、補強ポイントではない。だから、甲斐の獲得はやっぱり“目先の補強”ではないなと。 ――目先の補強? 槙原 近い将来、岡本(和真)がアメリカに行く可能性がある。坂本(勇人)だって次の世代を見据えないといけない年齢になった。打線として厚みがほしいですよ。だから大山(悠輔/阪神に残留)を狙いにいったわけで。捕手が盤石になれば大城を野手に専念させて打撃を生かせる。脂が乗った甲斐がいれば、キャッチャーは若手が育つまでしばらくは安泰です。このオフだけ見ると「獲りすぎ」とか「人が溢れている」とか、いろんなことを言われると思いますけど、球団はそうやって次、次を見据えていくものですから。 ――コミュニケーションが求められる捕手がいきなり活躍することは、決して簡単ではないですよね。 槙原 実績は申し分ない。しかも長期契約。周りの選手たちは長くいるんだと思って付き合うでしょうから、馴染むのも早いでしょう。人間性を考えても、チーム戦力になってくれると思う。ただ、捕手はいかに信頼をつかんで、勝利に導けるか。強肩なら岸田だってそうですし、(甲斐が)バッティングがいいかというとそうでもない。キャンプでどう距離を縮めていくのかは、注目していきたいですね。 ――起用法はどうなるでしょう。 槙原 基本は甲斐がマスクをかぶりながら、岸田との併用になるのでは。今は併用も珍しくないですから。試合展開やピッチャーとの相性によって使い分けることで役割が明確なるし、しっかりと準備できる部分はあるんじゃないかな。まあでも、私は全体を見ることができる正捕手がドンといたほうがいいと思っているんですけどね。 ――プロテクトも気になるところで、同じ捕手の小林誠司らが挙げられています。 槙原 今の時点(12月20日)では何とも言えないけど、小林が人的補償としてホークスに行くことになるんじゃないかな。だって、ちゃんと守れますから、ホークスとしては獲っておきたいでしょう。正捕手がいなくなるわけだし。今年は海野(隆司)が中心になるでしょうが、経験がある小林は心強い存在になれる。(相棒の)菅野智之も移籍しましたし、心機一転、新天地でレギュラー争いに身を置くのも悪くない選択。
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