「甲斐(拓也)の獲得は疑問だね」“キャッチャー多すぎ問題”に巨人OBの見解は…?「人的補償は小林誠司になるんじゃないか」
阿部監督は「意外にしっかり考えるタイプ」
――FAでの大物補強は、昔の巨人を彷彿とさせますね。 槙原 うん。FAではないけど、他にも田中将大や(ライデル・)マルティネスも獲って、さらに来年36歳になる丸(佳浩)のところに同じ左打ちの外国人選手も獲りました。(エンゼルスで大谷翔平とプレーした27歳、トレイ・キャベッジ)。私の時代も毎年のように大物がやってきましたが、やっぱりスター選手がどんな考えを持っている人なのか気になりますし、いい意味で緊張感は生まれる。まあ、効果は入ってみないとわからない部分もあるけど(笑)。良いときこそ、動くことは大事ですからね。 ※制度発足後、槙原氏が巨人在籍時代に実現したFA移籍(1994年~2001年) 94年 落合博満(中日)/95年 川口和久(広島)、広沢克己(ヤクルト)/96年 河野博文(日本ハム)/97年 清原和博(西武)/00年 工藤公康(ダイエー)、江藤智(広島) ――積極的な補強は「来季こそ日本一」という意志の表れにも感じます。 槙原 阿部監督としては厳しい時期を乗り越えてリーグ優勝を果たしたので、これでいいんだと思えた1年だったと思いますよ。でも、日本シリーズを逃したのは事実。だから獲れる選手は獲ってくださいということになっている。 ――監督になってから印象は変わりました? 槙原 意外にしっかりと考えるタイプなんだなって。話していても、感情で動くということはあまりないですし、いろんなことを準備している。継投にしてもピッチャーを疲れさせないようにする、とかね。そういう配慮があったからこそ8月、9月を踏ん張れた。それは春先に無理をさせなかった証拠。その場しのぎの考え方だと、ピッチャーはやっぱり疲れちゃうので。 ――最近の会話は? 槙原 CSで敗れてから話をしてないからわからないけど……現場に行けばいろいろ話してくれるキャラクターだから、我々からすると取材しやすい監督ですね(笑)。就任1年目で結果を残せたわけですから、自分の道を貫いていけばいいと思います。 〈つづき→投手編から続く〉 槙原 寛己(まきはら・ひろみ) 1963年8月11日生まれ、愛知県出身。ドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。プロ2年目の83年に12勝を挙げ新人王を獲得。当時の日本最速である155km/hを記録した。斎藤雅樹投手、桑田真澄投手とともに「先発3本柱」として90年代の巨人投手陣を支えた。94年5月18日の広島東洋カープ戦で、プロ野球史上15人目の完全試合を達成。その後28年間、完全試合の達成はなく、20世紀最後で平成唯一の達成投手となっている。98年の途中からはリリーフに転向。2001年に現役を引退。現在は、野球解説者として活躍中。
(「プロ野球PRESS」NumberWeb編集部 = 文)
【関連記事】
- 【つづき→前編】「(大勢は)そりゃあよく思ってないでしょう」ライマル獲得に大勢の本音は…槙原寛己が語る「菅野智之はメジャーでやれる、田中将大は巨人で良かった」
- 【秘蔵写真】「めっちゃ細い!」“阿部の後継者”と期待された10年前のニコニコな小林誠司を見る!“甲斐&小林”で優勝した侍ジャパン時代も(50枚超)
- 【あわせて読む】「マー君、巨人がいいんじゃないか」NHK解説者が語る、“田中将大36歳の楽天退団”「楽天に入りたい選手が少なくなるのでは」「マー君は10勝10敗でいいから…」
- 【真相】ソフトバンク“23人を戦力外通告”の衝撃「ユニフォーム脱ぎたくない…」25歳のスター候補が漏らした本音「気持ちの整理がつかない」なぜ非情決断?
- 【いま話題】「アメリカの球団はほぼ絞れています」大谷翔平もやらなかった「二刀流で直接米球界へ」小中高一貫進学校・桐朋高の“怪童”森井翔太郎とは何者か