「受験期の親は俳優になれ」 塾60校が説く本当にやるべき「中学受験」の直前対策とは
中学受験に臨む子を持つ親にとっては、この年末年始も気が気ではない休暇期間であったことだろう。1月10日の埼玉県内の私立校入試を皮切りに、受験本番シーズンが始まることになる。そんな直前期、我が子のために親が心得ておくこととは何なのか。全国5000にも及ぶ塾の関係者を取材した経験を持つ、教育ジャーナリストの西田浩史氏が解説する。 【写真】開成、麻布、女子学院…風格漂う名門私学の校舎 (前後編の前編) ***
首都圏の中学入試はいよいよ本番を迎える。1月10日から埼玉の学校の試験が始まり、20日から千葉、その後、2月1日から東京、神奈川へと続いていく──。 中学入試は少子化である中でも根強い人気がある。直近の塾関係者への取材によれば、2025年入試は、過去最高を記録した24年と同程度の受験率になると見られている。とりわけ、最難関校の一部や大学附属校、中堅校で、人気アップが予想されている。東大など最難関大学への進学実績の良さで、聖光学院、渋谷教育学園渋谷などは人気がさらに高まりそうだ。 そしてなんといっても注目は、大学附属校である青山学院の入試日が2月2日から3日に変更されること。慶應義塾中等部など多くの難関校の試験日と重なり、併願ができなくなることで、入試難度に影響が及ぶと思われる。 なお、GMARCH附属校の入試(第1回)が相次ぐ2日は、今年は青山学院が抜けた結果、残った“GMRCH”の中で難度が上がる学校が出てくる可能性も高い。立教池袋、法政大学第二、明治大学附属明治あたりがそれに該当する。さらに、26年に男子校から共学化し、「明治大学附属世田谷」となる日本学園を筆頭に、開智所沢、三輪田学園、駒込、共立女子、日本工業大学駒場、順天など有力中堅校も人気が続きそうだ。 いずれにせよ、2月に東京や神奈川の本命校を受ける高学力層が練習として受験することもある埼玉や千葉の学校の中には、実態以上に高倍率・高偏差値になりがちなところも多い。ただし、これは毎年の傾向でもあるので、数字に惑わされずに入試の荒波を乗り越えてほしい。