【盗難リスク上等】宝石店が〈高級宝石〉を店頭に展示する納得のワケ〈経済評論家が解説〉
筆者の失敗談「10個買ってください!」「…2個なら(汗)」
成功談だけではなく、筆者の失敗談もご紹介しておきましょう。親戚の若者が拙宅を訪ねてきたときのことです。 「おじさん、ご無沙汰しています。私はおかげさまで、第一志望の企業に入社し、現在新人研修の最中です。研修の一環として、わが社の製品を知り合いに買っていただく、という項目があるのですが、お願いできないでしょうか?」 というのです。 わが家にはまったく必要のない製品でしたが、入社祝いのつもりで1つ買ってもいいかな、というのが私の気持ちでした。2つ買って下さいと言われたら、1つ買っていたと思います。 しかし、若者は私に「10個買って下さい」と言ったのです。私は思わず「そんなに多くは買えないが、2個だけ買ってあげよう」と答えてしまいました。脳の錯覚はおそろしいですね。 でも、ポジティブ思考をすることにしました。脳が錯覚するのは、人類の進化の過程でその方が生き残り易かったからです。すべての選択肢を検討するよりも、とりあえず直近に聞いた数字の近辺で答えを探す方が短時間でそれなりの結論にたどり着く可能性が高かったのでしょう。そうであれば、私の脳が錯覚したのは、錯覚しない人間と比べて私が進化した人間だ、ということの証になるわけですね(笑)。 今回は、以上です。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密ではない場合があります。ご了承いただければ幸いです。 筆者への取材、講演、原稿等のご相談は「ゴールドオンライン事務局」までお願いします。「THE GOLD ONLINE」トップページの下にある「お問い合わせ」からご連絡ください。 塚崎 公義 経済評論家
塚崎 公義