FW井上愛簾が先制弾!広島ユースが3-0勝利 岡山U-18はプレミア初勝利ならず
14日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 WESTの第2節が政田サッカー場で行われ、サンフレッチェ広島ユースがファジアーノ岡山U-18を3-0で破って開幕2連勝を飾った。 【フォトギャラリー】ファジアーノ岡山U-18vsサンフレッチェ広島F.Cユース 広島ユースは前日に行われたトップチームのJ1第8節・福岡戦にメンバー入りした中島洋太朗と井上愛簾が先発に名を連ねた中で、前半はチームも個人も空回りした。 野田知監督は「洋太朗と愛簾は昨日の夜に福岡から帰ってきて今日の試合だった。これは言い訳になっちゃうけど、まったく一緒に合わせてない中での試合になったし、ビルドアップして前進して最後の突破のフェーズに入ったときに慌てちゃっていた」という前半を終え、ハーフタイムに井上にこう話したという。 「点を取りたいオーラが出すぎだぞ。相手を背負ってやるんじゃなく、もうちょっと味方をうまく使わないと。受けて、さばいて、背後のスペースに走る。それがお前の特徴だろ」 監督の言葉を受けて落ち着きを取り戻した井上が60分に先制点を挙げると、一気に広島ユースが試合を持っていくか思われたが、粘り強く一体感をもってプレミア初勝利を目指す岡山U-18が何度もゴールへ迫っていく。 ここでチームを救ったのがGKの小川煌だ。80分を過ぎには岡山U-18の11番・石井秀幸にPAに進入される決定的なピンチを迎えたが、小川がストップする。このビッグセーブで岡山の勢いを食い止めた広島ユースは、83分に桝谷歩、アディショナルタイムに小林志紋が得点を決めて突き放した。 試合後、小川は「自分が失点しなければチームは負けることはない。そういった意味でも今日は良かったです。11番の選手が最初から見えていたから、抜け出てきたときにもいい準備ができていた。あのセーブで自分たちの方に流れを持ってこれて良かったなと思います」と汗をぬぐった。 地元の長崎から「やっぱり広島の環境は特有のモノ。サッカーに打ち込むためには広島がいい」と思って広島ユースへと進むことを決めた16歳は、「去年は試合に出られず、チームはファイナルで負けてしまった。今年はあの舞台に自分がチームを連れて行くっていう思いでゴールを守っています」と話す。 原裕太郎GKコーチも「まだまだ足りないものは多いですけど、ゲームの中ですごい成長が見られている。彼は落ち着いてやれるところがいい」と評価するGKが、今年も各ポジションにジションにタレントの揃う広島ユースを支えていく。 (文・写真=寺田弘幸)