【ネタバレ】『海に眠るダイヤモンド』いづみの正体が判明 相関図に“名字”がなかった理由
リナ(池田エライザ)と進平(斎藤工)にかけられた新たな“呪い”
一方で、愛する人を失った経験のあるリナと進平が、その心の傷をかばい合うように身を寄せる様子も描かれた。愛した人が死んでしまう「呪い」にかかっているのだと2人は言う。これまで、妻が波にさらわれて行方不明だとしてきた進平が、リナの前でだけ「栄子は死んだ」と、その死を受け入れていたのが、リナを特別な存在として意識していることをうかがわせた。 「もう愛さない」と2人がわざわざ口に出したのは、きっともうすでに惹かれ始めていたから。もしこのまま愛して、また失うことになるくらいならば、端島で「一島一家」という大きな家族で繋がっていられるだけで十分。そういう告白にも聞こえた。 しかし、平穏を求める2人のもとにリナの追っ手が迫る。きっとそれぞれに肝を冷やしたに違いない。自分がこの人を愛しく思ってしまったから死が近づいてきたのではないか、と。幸い、リナも進平も命は助かったものの、家族に言えない大きな秘密を抱えることになった。その事実が、これからどのように彼らの人生に影を落とすことになるのか。2人の「呪い」がまだ続くとは考えたくないが、リナが赤子を抱えてひっそりと船で島を離れる未来があることを私たちは知っている。 そして、朝子の名字が「出水」だったことで驚かされたように、私たちは端島の人々の名字をほとんど知らないことにも気付かされる。もしかしたら、このなかに「イケガヤ」に通じる人がいる可能性だってあるのだ。そしてDNA鑑定の結果、いづみとの血縁関係はなかった玲央。彼の家族は誰から繋がっているのか。「いづみ」の正体が明らかになることで、さらに物語の行く末が気になってしかたない。
佐藤結衣