緊急事態宣言から2週間、専門家会議が会見(全文5)スーパーでの買い方は工夫必要
外出自粛などの制限は数カ月程度続ける必要があるのか
記者:すみません、手短に2点伺います。まず感染を防ぐために必要な距離についてなんですけれども、ソーシャルディスタンスに関して、濃厚接触者の定義からも変更があったんですけど、2メートルから1メートルに変わっているかと思います。これって、この定義とか根拠ですとか、それに関するご意見をいただきたいというのが1点。 そして先ほど西浦先生ご発言されたように、今後数カ月でこれをなんとかとどめたいというふうなご発言あったと思います。裏を返すと、要は今行われているような制限とかそういったものを、少なくともやはり数カ月程度は続けていく必要があるというふうにお考えになっているのか、この2点について、申し訳ありません、伺います。 西浦:まず2メートルが1メートルの、という定義に関してなんですけど、あの変更の定義のメインのポイントというのは、発病より2日前ぐらいから感染性が開始するので、発病前2日、発病より2日前の接触者から濃厚接触の検討対象に含みますよというのが一番のコアな部分です。1メートルと2メートルの違いというのは、海外でも諸説、実はあります。多くの海外での濃厚接触のガイドラインの中で3フィートって言われている、いわゆる日本で換算するとおおよそ1メートルに相当する部分が飛沫感染のハイリスクの接触に当たるということで修正されたということで理解をしているんですけども、その3密の話と一緒で、1メートル、2メートルの話も濃淡の違いがあるというふうにご理解ください。
距離によってリスクに濃淡がある
つまり飛沫が、例えば目の前でくしゃみをされた、せきをされたと。そのとき特にマスクを着用しているわけではなく、そのまま飛沫が飛んできますというときに、だいたい1メートル以内だと確実に届く距離にあると。2メートルだと届く場合もあるというような、そんなぐらいの違いで、リスクに濃淡があるというふうなことで、そういうカットオフの目安というのをだいたい付けているものとご理解いただければと思います。 行動制限のほうなんですけれども、今の時点で、とても短期間なのか、あるいは数カ月程度を想定しないといけないのかということに関しては、正直なところでは分かりません。現時点では緊急事態宣言が発令されて以降、まだ2週間しかたっていなくて、データをしっかりと分析できていない状況ですので、どこまで国のレベルで、政府のレベルで行動制限をしたことだったり、あるいは一部の休業要請というものをしてきたことの影響が出てるのかということが明示的に評価できる段階にはないので、なので、期間についてここで述べるというのはまだ時期尚早ではないかと考えています。この評価に関しては次週以降アップデートをして、責任を持ってお知らせしていければと考えています。