利益の80%をアフリカに還元し、現地の社会課題解決に貢献するファッションブランド「SHIFT80」とは?
そこで、「SHIFT80」ではアフリカに送られてくる古着同士を組み合わせてアップサイクル商品をつくっています。製作は大部分を現地のデザイナーとテーラーに、細かい補修は日本の縫製工場にお願いしていますが、中には直せない状態にまで劣化しているものも多く、これも大きな問題だと感じています。
── 実際にサポートを始められてから、現地の状況に変化を感じますか? 「SHIFT80」が生理用品を寄付している学校では、少女たちが生理期間中も学校に通えるようになり、成績も上がっています。臭いや漏れを気にせず清潔に、快適に過ごせるようになったことで、彼女たちの自己肯定感が高まったことも大きな変化だと感じています。 また、「SHIFT80」の支援によって、これまでに7名が高校や大学に通っています。高等教育を受けることで、判断力や考える力が身につき、彼らの未来が広がる可能性があるので、こうした支援は今後も続けていきたいと思っています。
── 今後、「SHIFT80」として挑戦したいことはありますか? 今後は、日本全国で「SHIFT80」の洋服を直接見ていただける機会をつくりたいと考えています。また、アメリカへの進出も目標にしています。アフリカに流れる古着の多くはアメリカからきているので、アフリカでアップサイクルした洋服をアメリカで販売し、得られた利益をアフリカに還元する循環を生み出せたらと。すべての国において、不要になった古着を自国で循環させたり利用したりできる未来が実現することを願っています。 ── 最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。 ファッションは楽しさと高揚感を与えてくれるものだと思います。それは国や人種関係なく、みんな大好きなんですよね。ケニアの子どもたちも新しい服を着せてもらったときは笑顔になります。ファッションには人を笑顔にしたり、自信を引き出したり、幸せにしたりする力があるからこそ、ファッションに関わるアフリカの問題を多くの方に知ってもらい、みんなで楽しみながら社会問題も解決していけたらと思っています。