【独占告白】梅宮アンナからメッセージ「私、7月31日に乳がん治療を始めました」
私には「だいじょうぶだよ!」よりも、ちょっとだけ遠い未来の約束をしてほしいです
私がこれからどういう経過をたどるかを正直にお伝えしていくことで、結果的に同じようにがんにり患している誰かが救われたらいいなと思っています。私はもともと何かをするときの基準が「誰かの役に立てるか」でした。これはブレていません。どう心が動くのか、どういう現象が起きるのか、それにどう向き合っていくか、そういう姿をお伝えしていきたいと考えています。 そんな私が、いまひとつだけ思うこと。 がんは人の数だけ違う表情を持っています。ステージいくつだから大丈夫、私の友人は大丈夫だったから大丈夫ということは、やっぱり、ないんだよね。人それぞれなんです。 がんって、肉体的にも精神的にもすごくキツいのですが、とにかく闘病が長いんですね。この治療をしたらハイ消えますよという病気ではなく、次の日がどうなるかが誰にも見えないんです。ひとりずつ細胞も血液も違うので、同じ治療をしても先がどうなるのか、誰も答えを知らない。 勇気を出して告白します。がんですと伝えるとみんな「がんばって!」「だいじょうぶだよ!」って言ってくれます。その気持ちは本当にうれしい、感謝しています。なのですが、ごめんなさい、こんな気持ちになったのははじめてなのですが、実は受け取る私の側はだいじょうぶではなかった。 もしかしたら私もこれまで同じ思いを誰かにさせてきたのかもしれませんが、「だいじょうぶだよ!」という言葉からもとんでもないプレッシャーを受け取ってしまいました。笑顔でありがとうと返事はするけれど、じつは毎回毎回つらかった。毎日こんなに考えて、こんなに動いて、だいじょうぶかどうかを調べれば調べるほど「だいじょうぶ」なんてことは絶対ないという事実がどんどんわかっていくのに、これ以上その事実を直視しながらがんばれないのです。がんと診断されてはじめてわかった心の動きです。 だから、「がんばって!」「だいじょうぶだよ!」と言われるよりも、これからは「じゃあアンナちゃん、元気になって快気祝いにハワイでゴルフしよう」なんて、「ちょっとだけ遠い未来の約束」をしてもらえるのが、今の私にとってはちょうどいいです。ありがとう、聞いてくれて。 ここからお付き合いが深まるお友達と、疎遠になっていくお友達がいると思います。疎遠になるお友達はきっと「アンナちゃんをそっとしておいてあげよう」って思いやってくれているのだと思いますが、私はむしろ「アンちゃん元気~?」と連絡してきてほしいです。「アンちゃん、今日の体温は~? 微熱おさまった?」なんて。