激闘必至!レギュラーラウンド1位、2位の頂上決戦。野武士軍団の王座奪還か、猛勇狼士の初戴冠か
5月24日に発表された登録メンバーを見ると、埼玉WKは準決勝から1名のみの変更だ。前半31分に負傷交替(HIA)したNO8大西樹に代わって、リザーブだった福井翔大が先発。リザーブにはLOマーク・アボットが入る。LOで先発するジャック・コーネルセンがFW第三列もできることで可能なメンバー編成だろう。今季限りでの引退を表明しているHO堀江翔太、SH内田啓介もリザーブ入り。最後の雄姿を見せてくれるだろう。重いタックルを決め続けるLOルード・デヤハー、FLベン・ガンター、ボールハンターのFLラクラン・ボーシェーはフィジカル自慢のBL東京を抑え込む役割が期待される。
対するBL東京のメンバーは準決勝と23名変わらず。先週、試合直前のセタ・タマニバルの怪我で急きょメンバー入りした眞野泰地は25番をつけてプレーしたが、今回は22番を背負い、22番だった森勇登が23番になる。攻守に目覚ましい活躍だったFL佐々木剛、WTBジョネ・ナイカブラは決勝戦でもキーマンになりそうだ。準決勝で負傷退場したCTBニコラス・マクカランが先発できるのも選手層という意味では大きい。埼玉WKのロビー・ディーンズ監督、BL東京のトッド・ブラックアダーヘッドコーチは、ニュージーランドの常勝軍団クルセイダーズで師弟関係にあった。どんなアタックを準備してディフェンスを崩しにかかるのか興味深い。
埼玉WKは昨年のファイナルでクボタスピアーズ船橋・東京ベイに敗れて連覇を逃した。王座奪還のため今季はシーズン序盤から攻守のバランスを磨き上げてきた。それでも準決勝は苦戦した。坂手淳史キャプテンは「一週間、成長する時間が増えた」と課題をポジティブにとらえ、さらなる成長を目指す。その先に王座はあるのか、それともBL東京がリーグワンを初めて制するのか。「府中に優勝トロフィーを持って帰りたい」(リーチ マイケルキャプテン)。期待感に胸が高鳴る。ものすごい試合になりそうだ。
村上 晃一