映画「断絶」の世界観【2】登場人物の名前すら分からないエンターテインメント性は皆無。だが当時のリアルなアメリカンカルチャーは満載なのだ
【ポンティアック GTO ジャッジ Vol.2】 あるガソリンスタンドでポンティアックに乗る男(ウォーレン・オーツ)と巡り会い、お互いのクルマを賭けてワシントンD.C.までの長距離レースに挑む。 【画像18枚】70年モデルの搭載エンジンはV型8気筒の400cu.inラムエアⅢ。ラムエアとはボンネット上のインテークダクトから直接フレッシュエアを導入する吸気システムのこと。最高出力366psというハイパフォーマンスを誇った。ちなみに、この年にマスキー法が成立したため、71年モデル以降はラムエアエンジンは廃止された 多くの人はアメリカンムービーらしいハイスピードバトルを期待するだろう。だがそんなエンターテインメント性は皆無。何も説明しない、登場人物の名前すら分からない。 だが、当時のアメリカのカルチャーやカーガイのリアルを伝えるロードムービーとして高い評価を得ている。とくに往年のアメ車ファンは必見。「シェビー・ブロックか?」や「454だ」といった何気ない会話から当時の空気を感じられるとともに、アメ車好きにはグッとくるポイントだ。 初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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