劇中劇「四谷怪談」では中村獅童&尾上右近共演『八犬伝』第3弾キャスト公開!河合優実、立川談春らが出演
山田風太郎の小説「八犬伝 上・下」を役所広司を主演に迎えて映画化する10月公開の映画『八犬伝』の第3弾キャストとして河合優実、中村獅童、尾上右近、立川談春の出演情報が解禁された。 【写真を見る】落語家の立川談春が歌舞伎狂言作者、鶴屋南北を演じる 本作は失明しながらも28年の歳月をかけて「八犬伝」を書き上げた滝沢馬琴の物語を生みだす苦悩と葛藤、執念が生んだ世界をかつてないスケールで描いたエンタテインメント超大作。里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた八人の剣士たちの運命をダイナミックなVFXで描いた「八犬伝」=虚構の世界と、作家の馬琴と挿絵を頼まれた浮世絵師、葛飾北斎の奇妙な友情を通じて“創作”の真髄に迫る実話の世界が活写される。 江戸時代の人気作家である馬琴は、友人の絵師、北斎を前に構想中の物語を語り始めた。里見家の呪いと戦うために八つの珠を持つ八犬士が運命に導かれるように集結し、過酷な旅に出る物語だ。馬琴の紡ぐ物語に引き込まれた北斎は物語の続きを聴くために事あるごとに馬琴の元を訪れ、2人の奇妙な関係が始まる。その連載は「悪がはびこる世の中だからこそ勧善懲悪を貫く」という馬琴のライフワークとなるが、28年の時を経て、遂にクライマックスに迫った時、馬琴の目が見えなくなり始める。完成が絶望的な状況のなか、義理の娘から意外な申し出が…。 世界に誇る日本ファンタジーの原点である「八犬伝」を映画化するにあたり、豪華キャストが集結。【実】の世界で八犬伝の物語を生みだす馬琴を役所、親友の北斎を内野聖陽、馬琴の息子、宗伯を磯村勇斗、宗伯の妻、お路に黒木華、馬琴の妻、お百を寺島しのぶが演じる。さらに「八犬伝」=【虚】の世界で八犬士の運命を握る伏姫を土屋太鳳、そして八犬士の犬塚信乃を渡邊圭祐、犬川荘助を鈴木仁、犬坂毛野を板垣李光人、犬飼現八を水上恒司、犬村大角を松岡広大、犬田小文吾を佳久創、犬江親兵衛を藤岡真威人、犬山道節を上杉柊平、八犬士の最大の敵、玉梓に栗山千明がキャスティングされている。 このたび解禁となったのは4名の第3弾キャスト。【虚】の世界で八犬士の一人、犬塚に想いを寄せる浜路を河合が演じる。ドラマ「不適切にもほどがある!」で一躍話題となり、『あんのこと』(公開中)や第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した『ナミビアの砂漠』(9月6日公開)では主演、人気コミックの劇場アニメ化となる『ルックバック』(6月28日公開)では主要キャストの声優を務めるなど活躍中の河合が、透明感あふれる演技で浜路というキャラクターに命を吹き込んでいる。 そして【実】の世界において馬琴に関わる重要なキャラクターで、江戸時代を代表する歌舞伎狂言作者、鶴屋南北を演じるのは、ドラマ「下町ロケット」や大河ドラマ「どうする家康」などで俳優としても活躍する落語家の立川。南北が劇中で披露するのは、南北の歌舞伎代表作でありいまでも日本で一番怖い怪談と言われる「東海道四谷怪談」の初演。当時は民谷伊右衛門役を七代目市川團十郎とお岩役を三代目尾上菊五郎が演じていた。本作ではこの役を歌舞伎役者の中村と尾上が200年の時を越えて演じる。また劇中では南北の新作歌舞伎のテーマを巡り、馬琴と南北が激しく衝突。馬琴のその後の執筆活動にも影響を与えてしまうほどのインパクトを与える本シーンの緊張感溢れる演技の応酬にも注目だ。 虚と実の2つの世界で進行する物語をVFXと豪華キャストの熱演で描きだす本作。世界に誇る日本産ファンタジーを映画館の大スクリーンで堪能してほしい。 文/スズキヒロシ