シニアが「推し活」に使うリアルな金額とは
「推し」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。 「推し」とは、ほかの人に勧めたいほどお気に入りの「人物」や「物」のことです。そして「推し活」とは、「推し」を応援するための活動を意味します。若い年代でよく聞く「推し」ですが、シニア世代にとっても「推し」が存在するようです。 そこで今回は、シニア世代の女性における「推し活」の実態について解説します。
シニア女性の「推し」の認知度はどのくらい?
まずはシニア世代の方が、どの程度「推し」について理解しているのかを見てみましょう。 株式会社ハルメクホールディングスが2023年に実施した、シニアの推し活事情の調査によると、シニア世代の女性における「推し」に対する認知度は表1の通りです。 表1
※株式会社ハルメクホールディングス「シニアの推し活事情とは?実態調査をもとに推し活市場の変化をどう活かす?」を基に筆者作成 表1より、約96%の方が「推し」について理解していることが分かりました。「推し」という言葉は、年代を問わず多くの人に浸透しているようです。
「推し」にかける金額
次に、推しがいるシニア女性が、1年間で「推し」にどの程度のお金を使っているのかを見てみましょう。 同調査にて、推しがいるシニア女性のうち、推しにお金を使っている方は72.4%とのことです。実際に推しに使っている平均金額は、10万2883円です。昨年度の調査では平均9万352円であったことから、1万2531円増加している結果となりました。 2023年の調査では費用の内訳は発表されていませんが、昨年度の調査では以下のものにお金をかけているようです。 ・遠征費(宿泊、交通費など) ・コンサートやステージなどのチケット費 ・有料ファンクラブなどの年会費 ・応援グッズ など 年間10万円以上を「推し」にかける方がいるなか、「お金がかかる」との悩みを抱いている方は23.5%でした。 一方で、「活力、元気をもらえる」「楽しい時間が増える」など、ポジティブな意見もあり、推し活を楽しんでいることが見て取れます。このことから推し活は、シニア世代の生活によい影響を与えているといえるでしょう。