「放置」が“WB”三笘薫を輝かせる? サッカー日本代表CBはサポート不要「来なくていい」。サウジアラビア戦のポイントに
●三笘薫という武器をどう輝かせるか サッカー日本代表は10日、FIFAワールドカップ26アジア最終予選でサウジアラビア代表と対戦する。日本代表の武器となる左ウィング・三笘薫の活かし方はこの試合のポイントになるだろう。最終予選過去2試合を見る限り、三笘をダブルチームで対応する守り方が標準になりそうだ。 【画像】サッカー日本代表、サウジアラビア戦の予想フォーメーションがこれだ! 中国代表、バーレーン代表より地力で勝るサウジアラビア代表に対し、得点の道筋を作る必要があるだろう。三笘のような攻撃的な選手がウィングバックに入ることは、当然メリットもデメリットもある。「位置的にはリスクを考えないといけないので、ウィングバックでウィングのようなプレーはできない」と話しており、所属クラブとは違った役割を担うことになる。 それでも、ウィングバックに入ることで、攻撃時はよりサイドでの仕掛けに専念できるのは三笘の特長を踏まえたうえでもプラスに働くだろう。「ウィングは中に入ったり、絞る回数が増えたり、プレスバックする回数が増える」と言う一方、ウィングバックではサイドにプレーエリアが集中し、後ろから前に出ていく動きが増える。 守備のところは懸念点になるが、3バックの左を務める町田浩樹は心配していない。空中戦については「ある程度、僕が得意な分野なので、カバーしてあげたいなと思います」と話しており、「ただ、薫も意外と空中戦で戦ってくれる」と守備面での不安を一蹴した。 町田は三笘から「来なくていい」とサポートが不要であると伝えられている。インナーラップやオーバーラップは相手の目を散らす効果もあるが、仕掛けるタイミングをボールホルダー自身が決められないというデメリットもある。個で剥がす能力がある三笘にとっては、むやみに上がられるよりは、逃げ場としてマイナス方向にパスコースを確保してくれる方がいいようだ。 「サイドでの1対1で有利に立てればいいと思いますし、それが難しい時には中での連携になってくると思うので、そこは試合中に解決できるところは解決したい」と、三笘が言うように、サイドの攻防が試合の優劣に影響するかもしれない。 (取材・文:加藤健一【サウジアラビア】)
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