日本製鉄、中国・宝山鋼鉄との自動車鋼板合弁事業を解消
日本製鉄は7月23日、中国の鉄鋼メーカー、宝山鋼鉄(宝鋼)と設立した自動車向け冷延・溶融亜鉛メッキ鋼板の合弁会社である宝鋼日鉄自動車鋼板(BNA、上海市)について、現経営期間の満了をもって合弁を解消することで宝鋼と同日合意したと発表した。経営期間の満了日は2024年8月29日。関係当局の承認が得られることなどを条件にしている。経営期間満了日にBNAに関する日本製鉄出資持分の全てを宝鋼に譲渡する。 BNAは2004年に設立。資本金は30億人民元(約644億円)で、日本製鉄と宝鋼が折半していた。 日鉄は、電動車のモーター材料に用いられる「電磁鋼板」をめぐって「自社特許を侵害している」として2021年に電磁鋼板を製造する宝鋼とそれを使用するトヨタ自動車、輸入販売に関わった三井物産を提訴。23年11月にトヨタと三井物産に対する訴訟の請求は放棄した。