社会人2年目で「月収22万円→24万円」に! でも住民税が増えて、手取りは「9000円」しか変わらないって本当? 手取り額をシミュレーション
本年度に新社会人となり、初めてまとまった額の収入を得たという人は、自分の給与明細から「住民税」が差し引かれていないことに気づいているでしょうか。税制上、住民税は「昨年の収入額」によって決定されます。社会人2年目で月収が2万円増加した場合、手取り額はどの程度増えるのかをシミュレーションしてみましょう。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
社会人1年目で月収22万円・ボーナス合計50万円支給の場合、社会人2年目の住民税は?
住民税は「前年1月~12月に発生した収入金額」によって決定されます。今回のシミュレーションでは、次のような状況を想定して住民税額を計算します。 ▼前提 ・東京都在住のひとり暮らし ・東京都にある会社(全国健康保険協会に加入)に勤務 ・民間保険には不加入 ・その他、税額控除の対象となる医療費控除などはなし ・40歳未満(介護保険料の負担はなし) ・雇用保険料は「一般の事業(労働者負担が1000分の6)」に該当する ・2023年4月1日に新卒採用で入社 ▼2023年・社会人1年目の収入 月収:額面22万円で固定 ボーナス:夏・冬あわせて額面50万円支給 額面年収:248万円(22万円×9ヶ月+50万円) ▼2024年・社会人2年目の収入 月収:2024年3月までは額面22万円→4月から額面24万円で固定 ボーナス:夏・冬あわせて額面80万円支給 額面年収:362万円(22万円×3ヶ月+24万円×9ヶ月+80万円) 給与収入のみを得ている人の住民税額の計算方法は、次のとおりです。 (年収-所得控除額-基礎控除額-社会保険料控除額)×10%+4000円(住民税均等割) 以上から、社会人2年目にかかる住民税は、以下のようになります。 (248万円-82万4000円-43万円-32万1824円)×10%+4000円=9万0417円 社会人2年目の6月以降は、この金額の約12分の1(7500円程度)が毎月の給与から差し引かれることになります。また、社会人3年目は2年目の年収額(額面362万円)に比例して住民税が増加しますので、さらに住民税の負担が上昇することが見込まれます。