松本人志不在のキングオブコント、今年「審査員の好みの問題」がモロ得点に現れた理由
トップバッターが高得点の流れの背景に番組制作レベル向上あり
――去年のトップバッターだったカゲヤマに引き続き、今年はロングコートダディも一組目で高得点をたたき出しました。『M-1グランプリ2023』でもトップバッターの令和ロマンが優勝しましたし、そういう流れが出来始めているのでしょうか? <演者の実力があることは大前提なのですが、少なくともキングオブコントにおいては観客側の緊張がなくなっているんだと思います。回を重ねるごとに番組制作としてのレベルもどんどん上がってきているのではないでしょうか? 一組目までの流れが上手いこと作られていますよね。オープニング映像と審査員の紹介だけですぐに大会がスタートしますから。「もう始まるの?!」ってくらい演出が短い分、緊張感が高まっていかないんだと思います> ――確かに他の大会に比べると、やたら緊張感を煽ってはいないような気がします。 <長時間生放送の『お笑いの日』でワチャワチャしたお祭りムードを出した後の大会であることも大きいのだと思います。これは、もしかしたら今後のキングオブコントはむしろトップが有利になる時代が来るかもしれません>
緊張感とエンタメ性のバランスが優れた大会
――では、来年以降のキングオブコントは、どのような大会になっていくと予想しますか? <『好みの問題』を受けて、審査員のコメントを加味しながらネタを作るコント師が増えていく可能性があります。キングオブコントの戦略化、M-1が競技漫才化しているのと似たような現象が少しずつ出てくるかもしれません。 しかし、個人的にはキングオブコントは緊張感とエンタメ性のバランスが非常に優れた大会ではないかと思っています。来年もハイレベルなコント師たちの戦いに期待したいですね> ――ありがとうございました! <文/もちづき千代子> 【もちづき千代子】 フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama
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