林家たい平、うつわ展で謎かけに悲鳴「落語家は誰でも謎かけできると思ったら大間違い!」
落語家の林家たい平が8月14日、松屋銀座「第二回 林家たい平 “うつわ展”」メディア内覧会に登場した。 【写真】手描きのイベント看板を持ってうつわ展をアピールする林家たい平 松屋銀座5階プロモーションスペースにてスタートした「第二回 林家たい平 “うつわ展”」(20日まで)。長崎県波佐見町で400年以上の歴史を持つ磁器「波佐見焼」に、たい平自ら「食卓を囲んだみんなが笑顔になって福を招く!」という思いを込め、一つひとつ絵付けした約600点のうつわを期間限定で販売する。 金ピカのマイクを持って登場したたい平は「カラオケみたいなマイク。ちょうどパリオリンピックの後なので私が金のマイクを頂戴した」と絶好調。この日はイベント看板や和紙のプレートに絵付けのデモンストレーションを行なった。 波佐見焼への思いを「あることをきっかけに出会って数十年後、再び波佐見を訪ねたら町の様子が変わっていた。事情を聞くと海外の安価なものに押され、日本の産地の力が少しずつなくなってきていると漏れ聞こえてきた。ご縁をいただいた中で、微力ながら自分にもできることがあるのではないかと九州や長崎に行くたびに通い始め、西山さんという大きな窯元で染め付けしている」と語る。 職人が作った器から好きなものを選び、その形にインスピレーションを得て絵付けするスタイルを「人との出会いと同じように、その場で出会った形に気持ちが動かされたり、“このお皿にこんな料理を盛ったら楽しいだろうな” “こういう家族の真ん中にこのお皿があったらどんなに笑顔があふれるだろう” ということを考えながら1点1点と向き合って染め付けた」と紹介。
自身の器に「職人さんたちのようにきれいな絵を描くことはできないが、このお皿を使った人が元気になれる勢いを与えることはできるんじゃないか。食卓に勢いのあるお皿があったらどんなに楽しいことだろう」と思いを馳せ「最近は食事をする時にみんながスマートフォンを見ていて、本当は笑顔があふれるはずの食卓がどんどん無言になっている。だからこそ栄養を考えて一生懸命作ってくれた料理がお皿に盛り付けられた時、おいしいだけではなく波佐見焼の器から会話が始まって笑顔が生まれたらうれしい」と希望を覗かせた。 落語と器の共通点を「落語はすぐに反応がくる仕事。器は買って帰った人が家族の反応を楽しんでくれる。そういう意味でいうと、誰かが僕に代わって同じ楽しさを味わっているだろうなという喜びがある。波佐見焼は日常使いの器で落語も365日寄席でやっている。毎日使って毎日楽しいというのが僕の落語と波佐見焼に共通している」とたい平。最後に謎かけをリクエストされると「波佐見焼の器とかけてご近所の噂話と解く。(その心は)盛れば盛るほど楽しくなるでしょう」と応じ「落語家は誰でも謎かけできると思ったら大間違い!」と叫んで笑わせた。