M-1で爆発!ニューヨーク〝完コピ〟のラパルフェ「コンビの仕事が増えた」事前連絡せずも不問だった
お笑いコンビのラパルフェが9日、都内で取材に応じ、「M-1グランプリ2024」準々決勝で披露した〝ニューヨーク完コピ〟ネタの大反響への心境を吐露。「ビックリしました。仕事が増えてうれしい」などと語った。 【写真】今年のM-1予選で最大の衝撃を与えたラパルフェのニューヨークの漫才完コピネタ 年末の風物詩となった決勝が22日に控える中、その予選でも毎年さまざまな話題を提供するM-1。今年は11月21日の準々決勝でラパルフェが披露したネタが該当するだろう。都留拓也がニューヨークの屋敷裕政、尾身智志が嶋佐和也に扮して、ニューヨークが19年のM-1決勝で披露したネタを完コピするなどして、会場の爆笑を誘った。M-1公式YouTubeの動画再生回数は190万を超え、SNSでも「ほぼ反則」など多くの声が飛び交った。 準々決勝敗退となっただTVerでネタ動画が公開されると「ラパルフェ」がトレンド入り。ワイルドカードでの復活はならなかったものの、都留が自身のX(旧ツイッター)に「最悪や!!」と、屋敷が決勝で審査員の批評に対して繰り出した一言を記し、さらに爪痕を残した。 これまでも得意のモノマネを活用したネタで、M-1では注目を集めてきた。そんな都留でも「反響の大きさにビックリしました。そして仕事が増えました。これまでやってこなかったモノマネなので笑ってもらえるし、何よりコンビでの仕事が増えたのがうれしい」と驚くほどだった。完コピネタの需要が一気に高まった。 ネットではネタの価値、著作権についての議論がわき起こり、尾身は「M-1のファン同士で…想像もしていませんでした」と感想を述べ「『これは和歌の本歌取り(和歌や連歌などの創作で、古歌の語句や趣向、発想などを取り入れて新たな歌を作ること)にあたる。昔からの手法だから、これを著作権で語るのは間違っている』という感想が印象に残っています。都留は『本歌取り』なんて考えていないのに」と話すと、都留は「かなり強めのオマージュですよね」と呼応した。準々決勝の前にニューヨーク、吉本興業側には伝えていなかったが、問題は起きなかったという。 ネタのきっかけは9月、YouTubeのモノマネ動画でニューヨークと共演したことだった。都留は「その時に、何となく準々決勝でニューヨークさんのネタをやりたいなと思いました。ちゃんと作ったのは3回戦が終わった後です」と述懐。本番前に2回、ライブで披露した。尾身は「M-1のお客さんはM-1に対して非常に熱心。2回ともお客さんの層が違いすぎて、試しにならなかった。動画を撮って芸人仲間に見せて、津留が直しました」と語った。大バズリ後にテレビ番組「ラヴィット!」でニューヨークと共演。尾身は「動画の再生回数が増えたからありがとう、と言ってくれました」と、都留は「屋敷さんからは『普段真面目なのに、賞レースでぶっ壊すようなことをするなんて〝お笑いヤンキー〟だ』と言われましたね」と楽しそうに語った。 今回のM-1配信動画では、著作権やコンプライアンスへの配慮から、一部もしくは大半がカットされるネタが続出。ただし、ラパルフェは不問だった。都留が「サムネイルにちゃんとニューヨークさんの宣材写真をマネしている瞬間を使ってくれました。M-1側の愛を感じましたね」と語るほどだった。 準々決勝の会場では、都留が「叩きのライブでは、2回とも元々のネタでウケる部分だけがウケた。準々決勝では、登場の瞬間にドカンと来て、こんなにウケるんだ、と少しうろたえました」と語る手応えだった。観客の大爆笑のため、次の出番だったレインボーから「何てことをしてくれたんだ」とのネタ的な嘆き節がSNSを介して寄せられたものの、他の芸人仲間からは「この場でこれが見れて良かった」「最高だった良かった、マジでお前らすげえ」など、運営側と同様に好意的な反応ばかりだったという。 この日は「M-1グランプリ2024」で3回戦以上に進出し、配信された公式動画でネタがカットされた芸人が出演したお笑いライブ「全カットネタ寄席」(会場:渋谷ユーロライブ)に出演。個性的なネタが並ぶ中、ラパルフェは〝カットされそうゲスト〟として参加。ニューヨークに扮したネタを行い、カットされた芸人に毒を吐く小ネタを追加するなどして会場を盛り上げた。 来年のM-1について質問すると、都留は「来年のM-1の時期に、一番ウケけそうなネタをやるだけですね」とキッパリ。尾身は「今回はこういうタイプのネタでも準決勝に行けるかも、と夢を見ることができて、そわそわしました。来年は準決勝のステージに行きたいですね。地上波でやりたいし、敗者復活戦の会場なら、お客さんにインパクトを残したい」と、大きくなった目標を見据えていた。 【「全カットネタ寄席」出演芸人=()内は今回のM-1進出結果】はじまりの歌(TKO木下&こたけ正義感=3回戦)、タイムボム(3回戦)、ガクヅケ(準々決勝)、オダウエダ(準々決勝)、ポテトカレッジ(3回戦)、戦慄のピーカブー(準々決勝)、不死身のレモン水(3回戦)、コウキシン(3回戦)。※ラパルフェ(準々決勝)は〝カットされそうゲスト〟として出演。 (よろず~ニュース・山本 鋼平)
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