グーグル系自動運転タクシー「Waymo」東京で海外初上陸。日本交通・GOと協業
タクシー大手の日本交通と、配車アプリを手がけるGOは12月17日、アメリカ・アルファベット(グーグル親会社)傘下で、自動運転タクシーを展開するWaymo(ウェイモ)との協業を発表した。 【全画像をみる】米国内を走る「Waymo」の詳細(全3枚) 2025年初旬に港区、新宿区、渋谷区、千代田区、中央区、品川区、江東区などで自動運転技術の導入に向けたテストを実施する予定だ。
Waymoでは「海外&左側走行」の実証実験は初
Waymoは現在、カリフォルニア州サンフランシスコなどで自動運転タクシーを運行している。今回の東京での取り組みが実現すると、Waymoにとって海外で初の走行実証となり、左側走行も初となる。 ただし、今回の実証実験では自動運転自体の検証は行わない。検証当初はドライバーが手動で車両を操作し、走行エリアの地図データを取得。都内の交通状況などを把握する狙いがある。 背景には、東京のような交通量が多く、混雑気味の都市部での交通環境に適合できるか見極めるためだ。 日本交通、GO、Waymoの3社は17日に公表したリリースで「政策立案者、規制当局、および地域の警察当局とも進捗段階に合わせてきめ細かく連携していきます」と述べている。 なお、実証実験ではWaymoと提携する英ジャガーのBEV(バッテリー式電気自動車)「i-PACE」が活用され、初期段階では25台の車両が輸入される。
GO「自動運転を加速させたい」
なぜ日本のタクシー事業者とその配車サービスと、アメリカの自動運転タクシー大手は手を組んだのか。 GO広報はBusiness Insider Japanの質問に対し、協業に至った経緯について「(Waymoが)自動運転タクシーの商用化で先行しているため」と説明。「日本に先進技術を持ち込み、自動運転を加速させたい」と話した。 GOによると、今後の実証実験開始のタイミングで、イベントなどを開催し、住民にも対しても周知を図る方針だ。 また、GOの川鍋一朗会長は、自身の公式Xアカウントを更新。「次の時代にも日本のタクシーを安全・安心で快適な地域公共交通として提供できるよう、一歩ずつ取り組みます」と投稿している。
樋口隆充